ラビ・バトラ博士の最新メッセージ


2004年7月、日本経済は『明るさを取り戻しつつある』とはやしているが、今が既にピークであることを忘れてはいけない。2005年にはまた景気は悪化し、厳しい局面を迎えることになるだろう。
 世界同時大恐慌の入り口は2005年。そして2010年までに『搾取的資本主義』は崩壊するだろう。
この予測に私は今も強い確信を持っている。
私が予測した『共産主義の崩壊』は既に現実のものになった。次はやはり資本主義の番である。
『繰り返すが、『資本主義は花火のように爆発する!』


 このメッセージが出た今年の七月と云えば、政府を始めとした大方のエコノミストや有識者等がメディアを通して、日本経済は復活したと宣言していたころではないでしょうか。
そんな中にあって、ラビ教授は自らの説を曲げることは全くなく『2004年7月、日本経済は「明るさを取り戻しつつある」とはやしているが、今が既にピークであることを忘れてはいけない。2005年にはまた景気は悪化し、厳しい局面を迎えることになるだろう。』と指摘しております。
 今、現在既に日本の景気は2005年を待つまでもなく減速傾向にあります。これは何を意味するのでありましょうか。いよいよ来年あたりから地獄の釜の蓋が開きはじめるのかもしれません。
それは何も経済だけではなくて、自然災害を始めとした地域的な紛争やテロ、そして人類を脅かす伝染病の恐怖等々あらゆる面での危険性が考えられるのです。
 私は2005年の間に、これらのことが一度に集中しておこると云っているのではありません。
ラビ教授は『世界同時大恐慌の入り口は2005年。そして2010年までに『搾取的資本主義』は崩壊するだろう。』と述べております。
 世界同時大恐慌から搾取的資本主義の崩壊の過程までにある程度のスパンを設けておりますが、それは聖者サーカーの提唱されている、社会循環論というすぐれた周期説理論により割り出されているもので、その最終局面を2010年と位置付けているようです。
 私もこの社会循環論を支持するものの一人ですが、私は別の周期説から2015年までに特に経済面での大方の決着がつくものとみております。ここで云う大方の決着と云うのは、新しい時代における経済システムの目鼻がつき始めるころ、あるいは目鼻がつく舞台がととのう時期と云う意味です
 ここで云う周期説というのは、秘教の教えで説かれている宇宙の周期の変化のことであり、宇宙万般における波動の変化期のことなのです。それが2015年に完全に切り替わることになっているのであります。
それは例えれば、地上の季節の変わり目のようなもので、秋から冬へと移り変わってゆくその自然の動きを、誰にも止めることが出来ないのと同じようなものでありまして、これは人間の側であわせてゆくより仕方のないものなのです。もし合わせなければ、厳しい冬の寒さの中で人類は存在してゆくことが出来なくなってしまうことでしょう。

 現在までアメリカは、石油の利権からイラクに戦争をしかけ正に泥沼へとはまりつつありますが、ラビ教授が恩師サーカーの意を受けて1980年に出版された『イスラム文明とイラン危機』の中で『イスラム文明と西欧文明は修復できない衝突を起こす。そして将来、イラクは世界における紛争の火種になる』と予測されておりますが、加えて最新の著書のなかで『歴史から見ても、イラクの民主的統一は有り得ない。絶望的でさえある。つまりイラクの部族対立は今後も継続し、アメリカはこの紛争から抜け出すことは出来ない。たとえ選挙で統一の政府が出来たとしても、それが成功する可能性はきわめて低い。アメリカはこの世紀中フセインの呪縛から抜け出すことは出来ないだろう。
 イラクの民主化にとって、部族対立の他にもっと大きな障害がある。それは宗教問題だ。具体的に云えばイスラム教シーア派と同スンニ派の対立だ。何となれば、民主化によって政治に多数決原理が導入されることになれば、圧倒的多数派(三分のニ)を占めるシーア派の支配が強まる。フセイン政権下で実権を握ってきたスンニ派の信者にはこれは許容できない。かつてシーア派を弾圧して来ただけに、今度は逆弾圧の危険性が高まる。
 またイスラム教の特性として、彼等が考えるリーダーとは宗教指導者だけ。唯一無二の存在だ。で、その宗教指導者が主張するのは、隣国イランを見れば分かるとおり「イスラム教による統治」である。選挙で選ばれた議会による統治ではない。
 イラクは、1921年にオスマン・トルコ帝国を解体した英国によって新たに線引きされた、新興国家である。その線引きも、その地に住む民族ではなく、単純に英国にとって都合のいい地政学によって行なわれた。その結果、スタート時からクルド問題や部族対立、さらにイスラム原理主義スンニ派とシーア派の深刻な相克を抱え込んでいた。
 それを抑えたのが英国の強権統治だった。そして次にイラクの統治者となったサダム・フセインもまた強権を用いた。そうでなければイラクは治められないからである。要するにイラクでは、強権政治という重しが取れてしまえば、いつでも対立・衝突が噴出し、分裂状態になる。
もしイラクから米軍が撤退すれば、その後のイラクは必ず内乱になる―――と私は思っている。イラクに西欧流民主主義が根付くのはテロがなくても難しい。』


 アメリカは正に己が欲望から、イラクの泥沼へとはまったのです。
アメリカ軍兵士は勿論ですが、特にイラクの民間人、女性や子供もも含めて多くの尊い人命が失われています。加えて更に現在米軍を駐留させるための費用が毎月一兆円くらいの規模にのぼっておりまして、これは過去最高の双子の赤字を抱えているアメリカ経済にとってはかなりの重荷となることでしょう。しかもラビ教授は『アメリカはこの世紀中、フセインの呪縛から逃れることは出来ない』とまで述べているのですから。

 

 新しい時代が始まる前に、先ず最初にやってくるのが世界経済の劇的な変化です。この歴史的な変化を、人類は乗り越え経験してゆくわけですが、しかしすでに世界はついこの間、東側諸国の激変と云う形で、それを経験しております。
それは政治的な全体主義の終焉でありまして、共産主義という理想を悪用したファシズムでありました。この世界の半分を支配していたファシズムの終焉により今まで共産主義と世界を二分していた資本主義という経済システムが世界を統一し始めたことになります。
 この現在の世界を支配している資本主義というのは市場原理を悪用しているファシズムでありまして、ラビ教授の言葉をかりれば『搾取的資本主義』と呼ばれるものであり、いまそれが時代から消え去ろうとしているのです。
私たち人類は、今その真っ只中に突入しようとしているのです。
ラビ教授によれば、今まで一度もはずれたことがないという聖者サーカーの、予測の通りに進むことになることでありましょう。
すなわち『共産主義は早死にするだろう。資本主義は爆竹のように弾けて終焉するだろう』と。

経済的混乱の中で、世界は冬の時代に入ります。あらゆる困難や不幸が予測されます。あるいは世界を襲う何らかの災いが絡まり、世界経済の崩壊をもたらしていくのかもしれません。しかし、どのように冬の時代が長かろうとも『冬来たれば春遠からじ』の言葉が示しているように、どのように世界を襲う冬が到来しようとも、その冬が深ければ深いほど、春はもうすぐそこまで来ていることを教えているのです。

2004年12月クリスマスの日に



                  美しく咲きこぼれる花たちを

                  一本残らず摘んでしまうことは出来るだろう

                  けれども

                  春を止めてしまうことが
 
                  誰に出来るというのか

                                             


                                       
                              パブロ・ネルーダ――『都市』より――








-------『大和』編集者付記---ラビ・バトラ博士の最新メッセージ---



      『大和』編集者付記ーーー引土道雄先生の御昇天ーーー



      『大和』編集者付記  ーーーサルスベリが咲くときーーー


      『大和』編集者付記 ―――この空の下―――



                           白光の同志へ






☆世界人類が平和でありますように