メガネで使う専門用語 遠視 近視 編   
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メガネで使う専門用語で一番間違い易いのが遠視でしょうか老眼と同じ意味で使うお客様が多いですが遠視と老眼は違います。
遠用メガネと近用メガネも勘違いし易い専門用語です。
お客様が遠視を作ってと言われる場合は老眼鏡(近用)を作っての意味のようですが、専門的には車の運転とか映画や演劇鑑賞等遠くを見る為のメガネで凸レンズで視力補正する人用のメガネを意味します。
 近眼の人が老眼と言わずに遠視のメガネを作ってと言われれば、ああ老眼鏡の事を言っていると解りますが間違い易い用語です。
 弱い遠視が有り普段メガネを掛けていない人が老眼鏡のつもりで遠視のメガネを作ってと依頼すると遠くにピントを合わせたメガネと専門家は判断し車の運転とか映画演劇鑑賞等用のメガネを作ってしまい近くの新聞や本が見えない、こんなメガネは注文していないと言うトラブルが起きる事も有ります。
お店側注意はしていますが、間違えると作り直しになり一日か二日余計に日数が掛かります、メガネの専門用語はちょっとややこしいと解ってください。
以下 ちょっとややこしく説明します。
遠視・近視・乱視・斜視・斜位・老眼
用語 意味 間違い レンズの種類
遠視    注1 老眼・遠用 凸レンズ +
近視    注2 近用 凹レンズ −
乱視    注3     乱れて見える・老眼 凸凹両方
斜視    注4
斜位    注5
老眼    注6
注1  遠視は老眼の事では有りません、遠用では有りますが近視のメガネも乱視のメガネ
    も遠用メガネです。
    また充分な調節力がある人は近用メガネにもなります。  参照⇒ 目の調節
    凸レンズで補正します、弱い遠視の人は一般に視力がよく1.5とか2.0ある場合があり
    ます。
    ほとんどの人が生まれつきです。
    調節力を常に他の人より遠視の分だけ余計に働かせていて、目を開けている間は調
    節筋が休まる事が有りません、正視眼や近視の人は遠方に焦点を合わせると自動的
    に調節筋の緊張が解け休ませる事になります。 参照⇒ 目の調節
    レンズで補正しないと眼精疲労を起こし易く頭痛・めまい・はきけ等の諸症状を引き起
    こす事が多々あります。
    視力に自信があり、メガネを嫌う傾向があります、適正な遠視のメガネを掛けていない
    と遠視の分だけ他の人より早く老眼鏡(近用メガネ)が必要になります。
    
    遠視が強いと近くが見えないだけでなく遠方も見難くくなります。視力も低くなります。
    小児遠視を放置していると視力が育たず、成人してからきちんとメガネを合わせても
    網膜上には視力1.2に相当する影像が結ばれてもそれを解析するプログラムが脳の
    中に出来上がっていないので0.1とか0.3とか小児の時の最高視力しか理解出来な
    い事になります。
    今では学齢前に発見され適切な視能開発訓練により、充分な視力が開発されるよう
    になりました。
 
注2  近視は近用の事では有りません、近視のメガネは遠用ですが充分な調節力があれ
    ば近用にもなります。  参照⇒ 目の調節
    先天性の近視と後天性の近視(仮性近視)が有ります。
    先天性近視の進行は体の成長が止まる時期と一緒にとまりますが仮性近視は環境
    近視とも呼ばれていて目の使い方が悪いと50歳になっても進む人が居ます。
    遠中メガネをうまく使うと仮性近視の進行を防いだり遅らせる事が可能です。
     参照⇒   前ページ  パソコンメガネ
    
注3  乱視は老眼のことでは有りません、グニャグニャ乱れて見える訳でも有りません。
    視力測定の時、乱視が有りますと説明すると「えー」と絶望的な声で驚く方が居ら
    れますが、ほとんどの人は乱視を持っています、乱視の無い人が居ると「えー」と
     メガネ屋の方が驚くくらいです。
    人間の目玉はベアリングの様に機会で研磨して出来上がった物では無く、ゴム
    風船の様に内側から圧力をかけて球状を保っています、目の光学系で最初のレ
    ンズである角膜は真ん丸い球面ではなく、ラグビーのボウルのように縦と横で曲率
    半径が違っているのが一番多い乱視の原因です。
    また、乱視だけの人も少ないようです。
    
お店でお客様に説明する時の乱視に関する用語には次のような言葉があります。

    正乱視  規則性がある乱視で メガネやコンタクトで補正できます。
    不正乱視 主に角膜不正乱視など 角膜の表面がでこぼこしている、コンタクトレン
           ズで補正可能。
    立乱視  乱視の補正軸がマイナス表示で水平
    倒乱視  乱視の補正軸がマイナス表示で垂直
    斜乱視  乱視の補正軸が傾いている。

    近視性単乱視 マイナスの乱視レンズだけで補正する
    近視性乱視   近視と乱視を組み合わせたマイナスレンズで補正する
    遠視性単乱視 プラスの乱視レンズだけで補正する
    遠視性乱視   遠視と乱視を組み合わせたプラスレンズで補正する
    混合乱視     遠視と近視性乱視の組み合わせで近視性乱視の数字が遠視より
               も大きい場合 プラスとマイナスを組み合わせたレンズで補正する

    乱視軸には角度があり0°〜180°まで5°跳びで表します。

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