クリーニング豆知識

第二百十六回:「海外の表示を読み解く」

「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」

常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、
このコラムでは、クリーニング業者から見た
衣類に関する様々な豆知識を公開しています

第二百十六回は、「海外の品質表示」について


以前から、こちらのコラムやクリーニング日記において
「メルカリや海外で購入した
『海外の品質表示しか付いていない衣類』
クリーニング店での受付を断られる可能性がある」
・・・と言うことをお伝えして来ました


では、実際に断られた場合どうするのか
受け付けてくれるクリーニング店を探すのか

ただ、受けてくれたとしても
色落ちや縮みなく洗ってくれるかどうか、は別です


周囲に受け付けてくれるクリーニング店がない
あるいは、海外の品質表示の衣類を
安心して出せるクリーニング店がない場合

「自分で洗ってみるか、もしくは洗わないのか」
・・・を判断する必要があります


どういう事かと言うと
自分で洗ってみる、と言うことはつまり
「家庭洗濯機での水洗い」になります

しかし、
ドライクリーニングのみの衣類を
洗濯機で水洗いすると、色落ち・縮みのリスクがあります
(割と大丈夫な場合も多々あります)

ただ、その判断をするためにも
「海外の品質表示を読み解く」必要があります
その場合どうするか


実は、海外の品質表示は
「理解しよう」と言う目で見ると、結構分かります

ただ、多くの人にとって海外の品質表示は
「良く分からない、私には理解できないもの」であり
そのような目で見ている・・・と言う点もあるかと思われます


海外の品質表示を見ると
「絵文字は結構同じ」と言うことに気が付きます

家庭での水洗い・商業クリーニングでの水洗い
ドライクリーニング・陰干しなどの取り扱いは
「JIS表示」と言う、世界共通の基準があります


2016年に法改正があり、
それまで日本独自の品質表示が使われていた所
この
「JIS表示」へと統一されました

そのため、この
「JIS表示」を理解していると
海外の品質表示も結構分かります


詳しくは、Googleで
「JIS表示」「品質表示」で検索すると
表示の絵文字を解説したサイトがたくさん出て来るので
その中の一つ、自分にとって分かりやすいものを
ブックマークに登録しておくと役に立ちます

そのサイトにある絵文字と
自分の持っている衣類に付いている表示の絵文字を
比較してみることで、大部分の表示が理解可能です



一例を挙げると、
「水洗い」の表示は大抵の場合
「水の入ったおけ」「洗濯ネット」の絵文字で表記されています

一方、
「ドライクリーニング」の表示は
〇の中
「P」「F」の文字、あるいは機械の絵文字です


そのため、この
「水の入ったおけ」
「PやF、もしくは機械」の絵文字のどちらかに
『×』が付いているかを見ることで

その衣類が水洗いか、ドライクリーニングかを
大抵の場合は判断することが可能です


水洗いの絵文字に×が付いていない場合
ある程度のリスクを覚悟で自分で洗ってみる・・・
と言うことが一応は可能です

一方、水洗いの絵文字に×が付いていて
ドライクリーニング(と思われる)絵文字に
×が付いていない場合
家庭での洗濯は不可、と言うことになります


家庭で水洗いする場合
すそやそでの部分を水で濡らして
白いタオルで擦ってみて、色落ちするかどうかを
チェックしてからの方が無難です


ドライクリーニングのみの衣類の場合
同じ方法で色落ちのチェックをして

大丈夫なら、色落ち・縮みのリスクを覚悟で
自分で洗ってみると言うのも一つの手ではありますが
基本的にはオススメしません


シミや汚れが付いてしまって
洗わないともう着れない、と言う状態でない限り
特に縮みが発生すると、一度の洗濯で着られなくなります



今後、メルカリなど
オークションサイトでの衣類のやり取り
海外へ旅行した際に現地で服を買う
個人輸入している人から直接買う・・・と言った理由で

「海外の品質表示しか付いていない衣類」
増え続けると見ています

いざ自分がそのような衣類を購入してから慌てないよう
「海外の品質表示を何となく読む」と言う技術は
身に着けておいて損はないと思います