◎上の二つの写真のシャツは
「ワイシャツではないシャツ」
当社では「オープンシャツ」と呼んでいます
ワイシャツとの違いの見分け方は、品質表示を見て
「洗う際の液温が40℃ではないシャツ全般」です
これは、ワイシャツを洗う際には
40℃まで温度を上げてから洗うため、
40℃で洗うと生地にダメージのあるシャツ
⇒オープンシャツ、と言う理屈です
また、紺・黒・青・赤・黄と言った、濃色や原色のシャツも、
40℃で洗うと色落ちする可能性があるため、
基本的にはオープンシャツの扱いになります
そして、このオープンシャツ
基本的には、左の写真のように「たたみ仕上げ」となります
ただ、ご要望があれば右の写真のように
「ハンガー仕上げ」も可能です(追加料金なし)
柔らかい生地の場合、ハンガーにかけると
肩の部分に跡が残る場合がありますが、
全体としてはたたみよりシワが少ない状態になります
「この服、いつもたたみで返って来るけど、
ハンガーにかけてくれないかな・・・」とか
あるいは逆に「いつもハンガーにかけて返って来るけど、
本当はたたんで欲しいんだけどな・・・」と言う場合
店頭で要望を伝えてみて下さい。聞くだけならタダです
当然、「そう言ったことはやっていません」と、断られることも考えられますが
受け付けする人も、仕上げ作業を行う人も人間なので
結構、融通が利く場合があります
◎クリーニングに出したズボンの一部が、
何だか白っぽい・・・と言う場合
@プレス圧が強いこと
Aプレスしたあとのケアをしていないこと
・・・が原因であることが考えられます
この白っぽくなっている状態を、業界では「テカり」と呼びます
この「テカり」。コーデュロイの生地や喪服に良く見られ
プレスによって毛が「寝た」状態になっているため、
全体が白っぽくなっているように見えます
蒸気をあてて、手で丁寧に寝た毛を起こすことで、
右の写真のように元に戻すことが出来ます
蒸気の出るアイロンをお持ちであれば、家庭でも出来るため
喪服を出して見たら何だか白っぽい・・・と言う場合
蒸気を白くなっている部分にあてて、
「優しくなでる」イメージで丁寧に起こしてみて下さい
◎一方、こちらも上記のズボンと同じような、
触った感じは同じような、柔らかい素材のズボンです
しかし、こちらのズボンは、しっかりと線を付けるため
強めにプレスしても、白っぽく跡が残りません
跡が残るズボン、残らないズボンの見分け方は
「色・厚さ・段差」の三要素で大体分かります
黒・紺・茶と言った、濃色のズボンは,、
プレスした跡が残りやすい傾向にあります
(例外もあります)
また、分厚い生地のズボンほど、プレスした時の圧が強くかかるため、
跡が残りやすいです
更に、横から見ると「凸」や「凹」が
並んだようなデザインになっているズボンは
盛り上がっている部分がプレスにより凹むため、
跡が非常に残りやすい場合が多々あります
クリーニング業界全体で
「柔らかいズボンにはこれくらいのプレス圧
比較的固いズボンにはこれくらいのプレス圧」
・・・と言った明確な基準がある訳ではありません
クリーニングにズボンを出したら、何だか白っぽくなって返って来た
このズボン気に入ってるんだけどな・・・と言う場合
いくつかのクリーニング店に出してみて下さい
会社によって、プレス圧はかなり異なります
◎写真では分かりづらいのですが、ワイシャツの表面全体に
セーターの毛がびっしりと付いています
そしてこの毛は、洗っただけでは落ち切らないことが多々あります
シャツ・ブラウスの生地に「刺さった」状態の毛は
洗っても毛取りローラー(いわゆるコロコロ)で
いくら頑張って取っても残ることがあります
そのため、シャツ・ブラウスの上には
まず「裏地付のブレザー」を着た方が無難です
裏地のないブレザーの場合、生地によっては
毛がシャツ・ブラウスに付くことがあります
一度付くと二度と取れない可能性があるため、
十分注意するようにして下さい
◎写真のワイシャツは、クリーニング店で
@ワイシャツ
Aカラーシャツ(追加料金ありのワイシャツ)
Bカジュアルシャツ(ワイシャツではないシャツ)
・・・のどれになるかと言うと、お店によって異なります
販売店で「ワイシャツ」として販売されており
買った本人も「ワイシャツ」として着ていたとしても
そのシャツがどの扱いになるかは、
100%クリーニング店側に決定権があります
この点は、クリーニング店と消費者側で
認識の差があるな、といつも感じています
ここ数年で普及した「ニットシャツ」も同じで
お店によってワイシャツ・ワイシャツではないシャツと
かなり判断が分かれています
ブラウスに関しても同じことが言えるため
基本的にシャツ・ブラウス類に関しては、
色は「白」が無難です
それ以外の色のシャツ・ブラウスの場合、
追加料金が発生したり、そもそもワイシャツ・ブラウスとしての
扱いにならない場合があります。ご注意下さい
◎写真のワイシャツは、上記のワイシャツと同じ・・・に見えて
実は「のりなしワイシャツ」です
触ってみると、そもそものりを付けない
カジュアルシャツと同じように、非常に柔らかいため、
「のりが付いていない」ことがハッキリと分かります
かなり昔「おたくの『のり』は硬いので、
付けない洗い方をしてもらえないか」と言うご要望から
「のりなしワイシャツ」を始めましたが・・・
長年に渡って途切れることなく、常に一定の需要があります
ただ、クリーニング店側からすると
ワイシャツの洗いの途中で「のりなし」のワイシャツを取り出し
のりを付けるワイシャツとは別々に脱水する必要があるため
結構な手間がかかります
そのため、「のりなし」自体をやっていない
クリーニング会社もたくさんあります
ちょっとのりが硬いんだけどな・・・と感じた場合
クリーニグ店の店頭で「のりなし」と言う洗い方は出来ないか
一度聞いてみて下さい
クリーニング店側が積極的に周知していないため
全く知られていないサービス・加工はたくさんあります
◎ベルト穴が擦り切れている・・・ように見えて
◎実はベルト穴の根本部分が、
引っ張られて破れています
次に大きな力が加わった時、
「裂ける」可能性が高いです
衣替えの季節には、
「ベルト通しの根本」を
チェックしてみて下さい
◎黒や紺の服を洗濯した後
全体にホコリが付いている・・・と言う場合
一緒に洗ったズボンを裏返して
「縫い目の裏側」をチェックしてみて下さい
ホコリが蓄積している場合、
そのホコリが、洗濯したことにより、散らばって
他の服に付いていることが原因です
◎エリ・ソデ用シミヌキ剤
◎ズボンの縫い目の裏側のホコリ
◎プレスしても跡が残らないズボンとは
◎「ワイシャツ」の定義はお店によって異なる
「クリーニング日記」に写真付きで掲載した事例のうち
「衣類の要注意な状態」や「注意事項」をまとめてみました
写真のような状態でお悩みの場合
是非一度ご相談下さい!(随時更新)
◎左の写真は、当社でシミヌキ剤としても使用している
「シャツのエリ・ソデ用のシミヌキ剤」です
エリ・ソデ用のシミヌキ剤ではありますが
エリ・ソデの汚れ ⇒ 皮脂汚れ ⇒ 油系の汚れ
・・・と言うことで、油系のシミ全般に使えます
ただ、このシミヌキ剤
「塗って洗う」だけだと、あまり汚れが落ちません
当社では、ワイシャツのエリ・ソデやシミに塗ってから
右の写真の「業務用シミヌキブラシ」で軽くこすって洗います
シミ。汚れと言うものは大抵の場合
シミヌキ剤を付ける ⇒ ゆるむ ⇒ 物理的な力を加える
・・・と言うプロセスで落ちます
(熱を加える、時間を置いて反応させる、と言う場合もあります)
そのため、単に「塗って洗う」だけでは
皮脂汚れは、少しずつ蓄積して行くことが多々あります
業務用のシミヌキブラシは市販していないため
「『硬め』のハブラシ」で代用は可能です
ただし、シルクなどデリケートな素材は
軽くこすっただけで傷が付く場合があります
綿やポリエステルなど、丈夫な素材だけにした方が無難です
このエリ・ソデ用シミヌキ剤と、せっけんと水で
大抵のシミは落とすことが出来ます
◎ズボンのプレスによる「テカり」
◎シャツ・ブラウスに付いたセーターの毛
◎のりなしワイシャツ
◎ワイシャツではないシャツとは