クリーニング豆知識

第八十六回:「ビーズ付き」

「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」

常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、このコラムでは、
クリーニング業者から見た、衣類に関する様々な豆知識を公開しています

第八十六回は、「ビーズ」について


ビーズ付き


ここ数年、当社が対応に苦慮している製品の一つです

何故かと言うと

@洗うだけでビーズにヒビが入る。あるいは割れる
Aビーズ自体が、付いている衣類を傷つける。
裂ける・破れる場合もある
B接着剤で貼り付けているビーズの場合、
クリーニングにより脱落する場合がある


・・・という理由からです


前回「雨に濡れただけでシミになるダウン」と同様、
「洗うと割れますよ」「洗うと取れますよ」
「ビーズが引っかかって、破れる事がありますよ」
・・・などと、販売する側が親切に教えてくれる訳がありません

当社では、ビーズ付きの衣類をお受けする場合、
ビーズが割れる可能性があるという事

ビーズ自体が衣類を傷つけて、破れる可能性があるという事
接着剤で貼り付けているビーズは、
クリーニングにより脱落する恐れがある事、
を説明するよう心掛けています


ビーズ付きの衣類を購入する際、
@比較的大きなビーズは、割れやすい
A尖った部分のあるビーズの付いた衣類は、
周囲のものを傷つける可能性がある
B糸で留めていない、接着剤で
貼りつけているだけのビーズは、脱落する可能性がある


という事を踏まえた上で、
良く考えて購入する事をお勧めします