夏です

節電意識の高まりや、「クールビズ」という考えが浸透してきた事もあり、
ズボン+ポロシャツ、という格好のビジネスマンを多く見かけるようになりました

しかし、「秋〜春はスーツ上下。夏はズボンだけ」という使い分けをしている場合、
「夏の間だけズボンを着用している事で、ブレザーとズボンが微妙に違う色になる」
という事があります

当社でも毎年秋になると、お客様から
「上と下で色が違う。自分のものではないのでは?」というお問い合わせがあります

しかし、実際に店舗にお持ちになられた品物を確認してみると、
上下でブランドは同じ。サイズも同じ。何より名前が入っている。
でも上下で比較してみると、確かに微妙に色が違う・・・という事があります

原因は、日光や蛍光灯の光による変退色です


具体的には、夏の間だけ着用していたズボンの方が、若干色あせたようになります
そして、シミや汚れではなく「変退色」なので、
洗ってシミヌキしても、「元に戻る」という事はありません

もし、このような「変退色による、上下の色の違い」が気になるという場合は、
「夏用のズボン」というものを用意すると良いでしょう
汗をかいた、と思ったらすぐに家庭でも洗えるよう、水洗い可能なズボンだとなお良しです

ただし、光による変退色も厄介ですが、やはり夏に一番気をつけなければならないのは、
汗です

汗が蓄積しているかどうか判断する場合、分かりやすいのは『ポケット』です

ポケットを触ってみて、ジメジメ・ゴワゴワしていないか
または、ズボン全体に塩分が白いスジ状に浮き出ていないか(特にひざ裏など)
汗が蓄積している、と感じたら早めの水洗いか、
ドライクリーニングのみのズボンであれば『汗取り』をオススメします
(『汗取り』に関して、詳しくはコチラ







第五十三回:光による変退色

「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」


常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、このコラムでは、
クリーニング業者から見た、衣類に関する様々な豆知識を公開しています

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第五十三回は、「日光や蛍光灯の光による変退色」について