第百九十二回:「売る側から見た『新NISA』」
「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」
常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、このコラムでは、
クリーニング業者から見た、衣類に関する様々な豆知識を公開しています
第百九十二回は、話題の「新NISA」について
2024年初頭から、日経平均株価が上昇しています
2月中旬の時点で、過去最高値を更新する勢いです
そこで、気になっている方も多いと思われる「新NISA」
詳しい制度については、「新NISA」とGoogleで検索すると、
下の方に出て来る、金融庁のホームページにて確認する事が出来ます
「乗り遅れると損をするのでは・・・?」と
少し焦っている方もいるかもしれませんが、
基本的に、投資は長期的な視点で行うものであり
しっかりと調べた上で、「よし、やろう!」と言う確信が持てない限り、
やめておいた方が良いのでは・・・と言うのが
日頃からセールの内容を考えている、『売る側』としての見解です
そもそも、今回の新NISAは、
日本人の預金を投資に回して、経済を活性化する事
今後、増え続ける保険や年金の負担を
減らしたい・・・と言う、国の思惑と
手数料で稼ぎたい金融機関の思惑があります
以前のコロナ融資のような、困っている誰かを助けるため
あるいは、様々な取り組みに対する国からの助成金のような、
誰かのチャレンジを後押しするのではなく、
国の思惑が絡んだ制度改正の場合
「都合が良ければ乗る。都合が悪ければ乗らない」と
シンプルに考えてしまって良いのでは、といつも思います
投資に関する本や、大きな資産を築いた人の本は、
それなりの数を読んで来ましたが
「株や宝くじを当てて大儲け」と言う人は、
結局はすぐにそのお金を使い切ってしまい
普段から質素倹約に努めて、何十年もその生活を続け
結果として大きな資産を築いた・・・
と言う方が日本の資産家には多い、と
元東京国税局で相続税の算定を担当していた方の本にあり、
とても納得した覚えがあります
もし、投資や新NISAをやってみよう、と決めた場合
多くの投資の本や、資産形成の本で推奨されているのが
「投資信託」と「スノーボール型投資」です
投資信託とは、金融機関等にお金を預けて、
プロに投資を行ってもらう仕組みのようなものです
また、「スノーボール型投資」とは、一度買ったら売らない
ずっと投資を続けて、配当を受け取り続ける
最初は小さな雪玉でも、転がっている内に大きな雪塊となる
・・・と言う、投資のやり方です
投資を始める際は、まずこのようなやり方でやってみて
少しずつ買い広げる、あるいは同じ株や債権に投資し続ける
普通に仕事をしながら投資する場合、一日中、
株の値動きを見ているトレーダーと同じ事は出来ません
そのため、買い・売りや、そのまま持ち続ける事を、
ある程度誰かに任せておける取引が無難です
細かい事はプロがやってくれます
ただ、投資と言うものにとても抵抗がある場合や、
少しでも損をしたくない、あるいは性格的に投資は向いてない、
と言う確信がある場合、やめておいた方が良いでしょう
投資をしなくても、しっかりと資産を築いた人はたくさんいます
投資を今日初めても、来年の今日初めても、
大きな金額を賭けない限り、そう変わりません
それよりも、自分の中の「投資をやろう!」と言う確信が大事です
日経平均株価が、下がろうと上がろうと
「やると決めたのだから、いちいち慌てない」と
どっしりと構えて、長期的な視点で見る事が大切です
投資の本は、既に世の中にたくさんあります
新NISAについて書かれた本も既に出ているため
投資に興味を持った場合は、
まずは知識を増やす事から初めてみて下さい