第十三回：ファブリーズ注意報

「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」

常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、このコラムでは、
クリーニング業者から見た、衣類に関する様々な豆知識を公開しています

第十三回目は、確かに便利だけど、正しく使わないと・・・というお話

ファブリーズ。もしくはリセッシュなど


布や衣類についたタバコや汗の匂いを、吹きかけるだけで消臭し、
除菌までしてくれるという便利な消臭スプレー

数年前に登場し、大ヒット商品となりました
しかしこれらの商品は、正しく使用しないと、
非常に厄介な事を引き起こします


たとえば、夏場、汗をたくさんかきました
もしくは、焼肉などを食べて、衣類に匂いがつきました
ファブリーズを吹きかけます。たくさん、吹きかけます

吹きつけすぎて、水ジミになります

特にスーツ上下に多く見られます
使用上の注意にある通り

「３０センチほど離して、
表面が湿り気をおびる程度に」吹きつけしましょう

水ジミになってしまった場合、
同じように霧状の水を吹きかけて輪郭をぼかすなど

手間をかけないとなかなか消えない、厄介なシミになります
そのまま放っておくと、縮みや変色の原因となる事も考えられます

吹きかけるだけで消臭してくれるため、確かに便利なのですが

『使い方を間違えれば、
衣類をダメにしてしまう可能性もある』
・・・という事を忘れずに使用した方が良いでしょう