クリーニング豆知識

第百一回:「ホームページの作り方A」

「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」


常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、このコラムでは、
クリーニング業者から見た、衣類に関する様々な豆知識を公開しています

第百一回は、「ホームページの作成について」の2回目


前回に引き続き、
「ホームページ作成について」です
ただし、ホームページ作成そのものについては、
前回以上に説明する事は殆どありません

実際に運用を始めて気づく事はあるものの、
作成する過程で習得したノウハウで、大抵は何とかなります

今回は、それよりも
「ホームページ作成・管理と合わせて利用するサービス」
について説明をしたいと思います


@SNSの活用について

フェイスブックやツイッター、ユーチューブなど、

「ホームページ以外で
コンテンツを配信するツール」
に関しては、

仕事でも趣味でも、
「とりあえず、手の届く範囲で活用する」
が無難かと思われます


フェイスブックやツイッターに時間を取られ、
ホームページの更新が滞るようでは本末転倒です

ホームページ・フェイスブック・ツイッター・ユーチューブを、
『月一回』更新するくらいなら

ホームページ一つに絞り、
『週一回』更新した方が(多くの場合)集客効果はあります


また、ホームページとそれ以外で、
別々のコンテンツを配信する必要はなく

全く同じテーマを、
ツール毎に合わせた表現に直せば良いだけです


実際、様々なツールでコンテンツを配信している人は、
「同じ内容を、表現を変える」と言うやり方を用いています


当社は、ほぼホームページ一つに絞って情報を発信していますが、
それは
「ホームページ以外に手を広げても、
頻繁に更新する事は出来ない」
と考え、
切り捨てているからです

ただ、フェイスブックやツイッターを利用してみると、
ホームページよりも自分にとっては使いやすく、
「ホームページよりも、こちらに絞って
情報を発信してみよう」
となるかもしれません


そのようなツールは、あらかじめ作られた

『テンプレート』
に情報を入れるだけなので、
自分でデザインを考える必要がなく、
ホームページよりも格段に敷居が低いと言えます

使い方を説明した本を買って読んだり、とりあえず使ってみて、
一通りの機能を知っておく事は、全くの無駄ではありません



Aホームページ作成の外注について

基本的にはお勧めしません

作成や更新を外注している場合、
自分の好きなタイミングで更新出来ず

「急に気温が下がって来たので、
こういうセールをやろう」
と思っても、
すぐに更新が出来ません

また、
「自分の中のイメージ」と、
「それを聞いて、他の誰かが作ったデザイン」は、
完全に一致する事はほぼありません

ホームページの強みは、
「24時間・年中無休・しかも給料ナシ」で、
インターネット上で自社の宣伝をしてくれる事です

ホームページを外注すると言う事は、その宣伝マンを、
自分の自由に使えないと言う事でもあります


例えば、
「今日から○○が30%OFF」
と言うセールを始めたとしましょう

伝達ミスや、自分あるいは相手側のミスで、
ホームページ上の表記が
「50%OFF」になっていた場合、
自分で即座に修正出来ないと・・・恐ろしい事になります

すぐにホームページ外注先に連絡して修正してもらうとしても、
「必ず、すぐに」修正してくれる保証はありません

また、土曜日の朝にミスに気づき、
連絡したけれど会社はお休み・・・と言う場合、
土・日の2日間、間違った表記のまま、
修正が出来ない事も考えられます

その場合、金額的な損失よりも、
信用を失う事が非常に恐ろしい


基本となるデータを作成してもらい、
後の管理・更新は自分で、と言う場合でも、
基本となる部分を知らないと、
細かい部分の修正・更新は難しいでしょう

基本の部分だけを習得するのであれば、
あまり時間も必要ではなく、
その基本の部分さえ理解していれば、後はどうとでもなるので

ホームページは自分で作成・管理する事を強くお勧めします



Bグーグルから手紙が来たら

当社には、過去に二回、
グーグルから手紙が来ました
当社のような、零細企業にすら手紙を送ると言う事は、
自前のホームページを持っている企業の
ほとんどをチェックしているのでは、と思われます

何故手紙が来たのかと言うと、

「アドワーズ広告」
と呼ばれるものをやりませんか
・・・と言うPRです


アドワーズ広告とは、特定のワードをグーグルで検索した場合、
優先的に一番上に表示される、と言うものです

例えば、
「アマゾン」で検索すると、
「関連する広告」
として、
Amazon.co.jpが検索結果の一番上に表示されます

クリック数に応じて課金される仕組みのようで、
毎月いくらの定額制、と言う訳ではありません


こちらもAと同様、基本的にはお勧めしません
当社も、手紙を二回送られて何もしなかった所、
もう手紙が送られて来る事はありませんでした

何故お勧めしないかと言うと、

「クリック数=売上に結び付く」
ではないからです

また、クリック数に応じて課金される仕組みなので、何らかの要因で

「爆発的にクリックされ、ホームページを見るだけ」

と言うケースが、絶対にないとは言えません


アドワーズ広告は、
基本的に大企業向けのものでしょう
「鈴木」や「佐藤」、英語では「ムーブ」や「エクスプレス」と言った、
一般的な言葉が会社名に含まれる場合には、
アドワーズ広告は非常に有効です


ただ、多くの零細企業にとっては、
費用が毎月発生する割には、
どれだけ売上に貢献しているかが分かりづらい
かと言って一度初めてしまうと、
売上ダウンが怖くてやめるにやめられない

別の意味で恐いサービスです


このようなサービスには頼らず、
グーグルで
「検索した時に一番上に表示されるようにする」
と言う事は、非常に困難です

また、グーグルは、検索のアルゴリズムを
変更する場合があるため、
今日一番上に表示されたからと言って、
明日もあさっても、来月も一番上に表示される保証は、
どこにもありません

検索結果に振り回されず、
消費者に取って有用な情報を発信し続けましょう


お店の名前でなくとも、
「○○と言えばあのお店」と言う、
独自の分かりやすい特色を打ち出すのも一つの手です


◎最後に

ホームページの作成・更新は孤独な作業で、
多くの場合は誰にも評価されません
今、評価されていても、来年にはどうなるか、
誰にも分かりません

そのため、何年にも渡って更新を続けるコツは、
「誰にも評価されなくと、淡々とやるべき事をやる」
と言う心構えです

称賛や評価を気にしてしまうと、
それらが得られない場合には、続ける事が困難になります


それよりも、誰にも見てもらえなくとも、
自分が正しいと思った事をやるだけ、と割り切る事です

ホームページの作成そのものは、難しい事ではありません
その後、何年にも渡って更新し続ける事の方が、
よほど困難であり、多くの人が脱落して行きます


脱落しないためには、初めから頑張り過ぎない事
そして、続けられるペースを守り、無理をしない事です