「それはわかりました。けれど音楽を教えるって…どうやって?」
「そんなことは自分で考えろ!!それも、まあ、勉強のうちだ…ああ、それからピンクのうさぎ、お前にとって音楽とはなんだ?」
「そっ、それは、きれいでおごそかで荘厳でとっても大切で…おいらのすべてです!」
「それだけか?それじゃあダメだな」
「それだけって、おいらのすべて、以外になにがあるんですか?」
とピンクのうさぎはききましたが、黄色いフクロウ先生はいってしまいました。
ピンクのうさぎは困ってしまいました。自分に音楽を教えるなんてできるのかしら?と困り果ててしまいました。とりあえずピンクのうさぎは教えることになった少年を見に行くことにしました。
少年のところへ行ってみると、ちょうどハーモニカをを吹いていました。現実の世界では、音楽の国の動物はちょうど透明人間のようになるので、少年はピンクのうさぎが近づいても気付きません。少年の吹くハーモニカの音色は、買ってもらったばかりということもあって、まだへたでつっかえつっかえでした。けれど一所懸命吹いています。ピンクのうさぎは、これならおいらにも教えられるかもしれないぞ、と思ってちょっぴり安心しました。
「だけど、おいらハーモニカを吹いたことはおろか、なんにも知らないぞ!」
と、思いました。