「でも、早く売れてしまえば良いってもんでもないさ。誰に買われたか?ってことの方が大切だよ」

「その点、ひつじさんは良いよなあ。品の良い奥さんに買われていって」

「ありゃあ、きっと大金持ちだぞ!」

「それにくらべて、ヘビさんときたら最悪だったよねェ。ヘビみたいなじいさんに買われたんだから…あれこそ類は友を呼ぶっていうのかね」

と、虎と龍が話しあっていると、

「あたいはそのうち、白馬に乗った王子様に買われていくのよ!」

と、兎が口をはさみました。龍が、

「今時、白馬の王子なんてどこにいるんだか」

というと、兎が、

「なによ!ちゃんといるんだから!」

と、いいあっているところにリボンを付けた娘が友達と店先にやってきました。

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