といっていると、三人官女の真ん中がいいました。

「だまされちゃいけないわ!お姫様!あのジイさん、ひそかにお姫様のことをねらってるのよ。私この前、聞いちゃったんだから…あの左大臣が『ワシのこの弓矢でお姫様のハ〜トを射止められたらなあ』なんてしみじみいってるのを!まったくいい年して、油断もスキもありゃしない!」

「我が青春やぶれたり!トホホホ… 」

と、左大臣はうつむいてしまいました。

「それじゃあ、私がお姫様のおとなりに…」

と、今度は右大臣が申し出ました。するとまた三人官女の真ん中がいいました。

「それはもっといけないわ!右大臣ときたら”ひな人形ずいちの遊び人”っていううわさがあるんだからね!」

「だれだ!そんな根も葉もないうわさをたてるヤツは!」

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