「あとは噴火口からここまで噴火のエネルギーをみちびくためのパイプを取り付けるだけだな。でもどうやって、山のてっぺんまでパイプを引っぱっていこうかな?」

「それなら飛行船を使えば…ロイヤルペンギンさんがものすごく大きな飛行船を作ったっていう話しがあるんだよ。おいらがそれをかりてくるよ」

アデリー君はロイヤルペンギンさんのところへいったんだ。

「ねえ!ロイヤルペンギンさん!!ものすごく大きい飛行船を作ったってホント?」

「ああ、大きいヤツを作ったよ!Z−10号っていうのをな。Z−10号は前のZ−1号の10倍の大きさなんだ。そのほかにZ−1号の7倍の大きさのZ−7号や3倍のZ−3号っていうのもあるよ」

「いつの間にそんなにたくさん作ったの?」

「なんというか…そのしゅみみたいなもので…」

「Z−10号をおいらにかしてほしいんだ」

「いいとも、ところでなにに使うんだい?」

 アデリー君とロイヤルペンギンさんはZ−10号に乗って、エレバス山のふもとにやってきた。電気を作る機械のつながっているジャバラのようなペコペコしたパイプのはしをZ−10号に取り付けて、パイプを引っぱりながらのばして山の頂上へまい上がっていった。パイプの先を火口にすっぽりかぶせたんだよ。これで火口と博士の機械は一本のパイプでつながったんだ。

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