ちょっとコラム

ここでは、私鉄時刻表やダイヤ改正などで気づいた点をざっくばらんに書いていこうかと思います。気ままに書いていきますので、乱筆乱文は平にご容赦下さいませ。

コラム目次

  1. 新種別・種別変更続々(2001-02-25記)
  2. 2001年私鉄時刻表総括(2002-01-05記)
  3. またまた新種別(2002-10-27記)
  4. MATT休刊に思う&過度な期待(2003-02-23記)

1.新種別・種別変更続々

この3月は私鉄各社のダイヤ改正が集中しましたが、特に目立ったのが新種別の登場や、種別変更が行われたところです。東急での特急、京王での準特急、阪急京都線の快速特急など、特急がらみであるのも大きな特徴です。東急では初の特急、京王の「準特急」という種別は日本で唯一つ、阪急の快速特急は京急に次いで2番目の採用となります(京急では現在「快特」を正式名称としています)。京王の場合、現行ダイヤでの高尾山口行き急行と橋本行き特急を、改正ダイヤで高尾山口行き準特急と橋本行き急行とすることで、現行ダイヤでの利便性をほぼ確保しています。また、阪急京都線では以下の表のような種別変更が行われました。

旧種別
特急
快速急行
急行
快速
準急
普通
新種別
通勤特急
快速特急
特急
快速急行
急行
×
普通

基本的には「特急」を新たに設けて、現行ダイヤでの種別をそれに併せて変更(主に格上げ)した形になっています。阪急京都線では通勤特急が一番停車駅の少ない種別となりますが、京成でも一時期特急より通勤特急が停車駅が少なかったことがありました。このような思い切った種別変更は近年無く、それだけに利用者が一番混乱してしまうと思いますが、この新種別はうまく定着することが出来るでしょうか・・・
といったことをふまえながら時刻表を見ていただくと、また新たな面白みも出てくるのではないでしょうか?
・・・と書いたのですが、阪急電車時刻表はどうやら発行されていない様子です。大規模な改正であっただけに非常に残念です。


2.2001年私鉄時刻表総括

 早いものであっという間に21世紀最初の年も過ぎてしまいました。ご覧いただいている皆様には更新ペースが遅く大変ご迷惑をお掛けいたしました。ということで、2001年の私鉄時刻表についてざっと振り返ってみたいと思います。
 毎年3月というのはダイヤ改正が多いのですが、今年は東武・東急・京王・近鉄・南海・阪急と6社も重なりました。当然のごとく各社とも時刻表が発行されるものとしてページの更新を進めていましたが、残念ながら阪急の時刻表は発行されませんでした。一時期は在阪私鉄の方が時刻表の発行が盛んだったのですが、阪神に続いて阪急も時刻表の発行を取り止めてしまったことは、南海が久々に発行しただけに非常に残念でなりません。
 また、今年は西鉄が頑張り、1992年の京成以来の時刻表の年3回発行を行いました。小刻みにダイヤ改正・修正を行った関係上3回発行と相成ったわけですが、小規模な改正でも発行するあたりは乗客のニーズが高いのではないかと思います。
 次に表紙の傾向を見ると、各社共に車両をはずしたものはありませんでした。特に名鉄はパノラマカー誕生40周年記念ということで、パノラマカーファミリーを集めた写真を採用しています。欲を言えばグラビアページにパノラマカー40周年記念の記事が欲しかったところです。
 最後に、本文の内容では京成・西武が時刻表の使い方ページに説明用の時刻表を載せたこと、京王が全駅の構内案内図を掲載したことが目立った事項としてあげられます。また、弘済出版社(昨年12月より交通新聞社に改称)が編集協力している時刻表が増えたことにより、小田急・京急に続いて東武も2色刷の時刻表となりました。
 以上、2001年の総括をしてみましたが、今年もまた乗客に愛され、そしてファンも楽しめる時刻表が発行されることを期待しています。


3.またまた新種別

 思い出したようにというには長すぎるくらいの更新間隔(平均10ヶ月)で申し訳ありませんm(_ _)m。
 さて、今年はダイヤ改正が少ないためここまで(10月末現在)発行された私鉄時刻表は6冊ですが、内容的にはおもしろいものがあります。京急は横浜方面〜羽田空港間の直通が開始されたため、分割・併合等々紙面が賑やかになっています。また、今年も新種別が小田急・京成に誕生しています。
 まず小田急には「多摩急行」・「湘南急行」という行き先方面の名の付いた種別が誕生しています。これはJRに例はありますが(青梅特快・紀州路快速など)、大手私鉄では初めてになると思います。「湘南急行」の場合は純粋に急行より停車駅が少なくなっていますが、「多摩急行」の場合は急行通過駅に停車したり、逆に急行停車駅を通過したりとややこしくなっています。
 京成では、「通勤特急」・「快速」がお目見えし、「急行」が押上〜京成高砂間以外で廃止となりました。「快速」は主に急行の格上げ、「通勤特急」は上りは急行の格上げ、下りは停車駅拡大による利便性の向上を担っています。今回の京成の種別変更は興味深いことが多いのでさらに深く見ていきたいと思います。
 まず、「快速」ですが、京成では過去に千葉線直通の種別として存在しておりました。この時は「急行」の格下げという形で登場し、短期間で消滅してしまいました。その時以来の復活となりますが、今回は「急行」の格上げという形になりました。いままで、私鉄においては大部分が「急行」よりも「快速」の方が停車駅が多いですが(例:東武・京王・東急田玉(今は快速なし)・西武・相鉄・阪急京都(今は快速なし))、「急行」よりも「快速」の方が停車駅が少ないのは神鉄ただ1社でした。それに京成が加わるわけですが、この「快速」については様々なWebページなどで議論を呼びました。しかしながら、「快速」は「急行」よりも停車駅を多くすべしという取り決めがあるわけではないですし、京成側としても種別を変更することで速さをアピールしたかったという面もあると思います。しばらくは紛らわしさもあるかと思いますが、慣れればたいした問題にはならないと思います。
 次に「通勤特急」ですが、これは1998年ダイヤ改正時の種別統合に伴う消滅から4年弱で復活したわけですが、今回は「特急」よりも停車駅が多くなりました(前回登場時(1985年)は「特急」より停車駅が少なかった。)。「通勤特急」の種別は3回目の登場と相成ります(1回目:1968年、2回目:1985年、3回目:2002年)。
ということで過去の時刻表を紐解けば、今回の「快速」は、実は1991年ごろまでの「特急」と、京成上野〜京成津田沼間では停車駅がほぼ同じということで、京成の停車駅削減のすごさをかいま見ることが出来ます。


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