『オアシスだより第9号発行にあたり』  清野鍼灸整骨院 院長 清野充典

 十月に入っても暑い日が続いておりますが、夜の涼しさが風邪を引きやすくさせているようです。
健康には呉々もご注意ください。

 九月十四日の「当院の敬老の日」には、多数の会員のかたにご活用いただきありがとうございました。会員の皆様が少しでもメリットを感じる方策を今後も予定しております。

 1 十一月二十一日(日) オアシス講演会・体力測定
 2 十一月二十二日(月) 当院の勤労感謝の日   (十八才以上六十五歳未満の勤労者予約料無料)
 3 十二月一日〜三十日  物品全品一割引
 4 十二月十六日(木)  総合体操教室 合同練習  (参加無料)
 詳細は今会報に掲載してあります。
どうぞご利用ください。

 尚、十月十五日現在の会員数は85名です。  皆様に愛される会を目指して精進していきたいと思っております。


■ 目 次 ■
‥‥……第9回 低周波置鍼療法(古くて新しい治療法2)……‥‥
 ‥‥……第九話 熊が谷中風予防の家伝灸……‥‥
 ‥‥……その9 皮膚について……‥‥

 ‥‥……Part8 歯 痛……‥‥

 ‥‥……数値2 コレステロール……‥‥

 ‥‥……知識(5)黒いのウンコ……‥‥
 ‥‥……(8)喘息に『はり』は効きますか?……‥‥

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 第9回『低周波置鍼療法(古くて新しい治療法2)』 文責 今田開久

 鍼治療を受けたことのある人の中には、鍼を刺してそれに電気を流す治療を受けたことのある人も多いと思います。
  この治療法を低周波置鍼療法、または低周波鍼通電療法と呼んでいます。
これは、西洋医学の電気療法と、東洋医学の鍼治療を合わせた新しい治療法なのです。  皮膚表面電極による電気療法は、西洋医学の中でもリハビリテーションの分野などで広く用いられています。
西洋医学の中では、痛みの減少・筋収縮の促進・筋活動の再教育・新しい筋活動の訓練・麻痺した筋の運動・筋力の強化・血行増進・癒着の防止を目的に電気療法を行っています。

 東洋医学の中で鍼を電極とする低周波置鍼療法は、1960年代より中国で行われて、1971年に世界的に報道された鍼麻酔から始まります。
手や足などの体から遠い部分に鍼を刺して2〜15Hzの電気を流し、さらにメスを入れる周囲に100Hzの比較的高い周波数の低周波を用い、外科手術の麻酔法として行われました。
 その後日本を始め、世界各国で行われるようになったのです。

 低周波とは、1万Hz(1秒間に10000回の刺激)未満の比較的周波数の低いものをいいます。
低周波置鍼療法では、1〜10Hzぐらいの低頻度のものと、30〜100Hzの比較的高頻度のものとが多く使われています。
1〜10Hzでは、血管拡張・鎮痛・鎮静に効果があり、30〜100Hzでは、消炎・血管収縮・興奮作用が起こると考えられています。
これらの低周波を単独に、または組み合わせて治療に用いているのです。

 現在、低周波置鍼療法は、西洋医学の電気療法と東洋医学の鍼治療の効果 を合わせた、新しい鍼治療のひとつとして、痛みを主訴とする病気(三叉神経痛・頸部痛・腰痛・椎間板ヘルニアに伴う神経痛・スポーツ障害に伴う痛みなど)、神経系の病気(顔面 神経麻痺・脳卒中後遺症など)などの治療に用いられています。

 当院では、患者の体質や症状に合わせて、低周波置鍼療法を行っています。
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 第9話 『熊が谷中風予防の家伝灸』   文責 眞野 仁

 今年はお彼岸が過ぎても暑い日が続いて大変でしたね。少しづつ涼しくなってきて暑がりの私は本当にほっとしています。

 ところで私事ですが、つい最近まで生命保険にまったく入っておりませんで、このままでは何かあったときにイカン!ということで、いくつか資料を取り寄せました。
  見ると最近はずいぶんいろいろなプランがあるのですね。
こんなにあるのか、とびっくりしました。そのなかでも、今は三大疾病と言われるガン、脳卒中、心臓病に関して重点を置いているものが増えていることに気がつきました。なんでもこれらの病気は死亡率も高く、また生命が助かった場合でも入院、通 院(リハビリなども含めて)の、いわゆる治療期間が長期にわたることが多く、経済的負担だけを考えても大変であるとのこと。
そうだなぁ、自分もこれらにかかったら大変だ。
何か考えておかないといけないぞ。
とりあえずまずはかからないのが第一だ。
そういえば脳卒中(中風)の後遺症には昔からお灸をしてきているから、予防法もあるかも知れないな、というわけで調べてみると、ありました。
とても有名だった(らしい)家伝灸が。
そんなわけで、今回は脳卒中の予防の家伝灸についてお知らせします。

 脳卒中とは、ご存じのとおり、脳溢血で突然倒れるものを言います。
脳の動脈が破れて脳そのものの中に出血するのですが、軽くて済んで命が助かっても脳が血液で圧迫されて一部が壊れてしまいますから、その部分と関係した体の働きが悪くなって、例えば手足が動かなくなってしまいます。
昔はこういった現代医学的なことは分からなかったので、体にとって害のある、つまり邪(よこしま)な風にあたっておきたと考えました。
突然症状が起きる様子が、風の吹くはやさに似ていたからでしょうか。
そこで名前も中風(中は「中る」で「あたる」とも読みます)や脳卒中風と称しました。
いずれにしても中風の後遺症に苦しむ姿をみると誰もがこの病気にかかりたくないと思うもので、そういう願いが中風予防の方法を探させるのでしょう。

 さて今回ご紹介しますのは、鶴川(小田急線の駅あり)にありました「能が谷中風予防の家伝灸」です。
このお灸はとにかく有名だったようです。

 まず「能が谷中風予防の家伝灸」ですが、土地の旧家に昔から伝わっていたもののようで、灸の仕方は膝のお皿の下の窪みの外の側(ツボの名前は「外膝眼」)に大きなお灸、打膿灸をすえるというものです。
打膿灸と言うのはどこに据えても膿が出て、肉芽のできてくるまでに一カ月か一カ月半はかかります。その間毎日一回相撲膏という吸い出し膏薬を貼ったり、貼りかえたりする。
最初は毎日膿が毎日さかんに出る。
そのうち肉があがってきて、膿もでなくなって斑痕を残して治ってくる。その期間は四十日ぐらいかかるのが普通 です。

 お灸をすえる日は、六月一日に限られていました。
年に一度のその日には、日本全国から中風にかかりたくない人々が、泊まり掛けで押しかけて、小田急も臨時電車を出したほどだったそうです。
灸をすえると十日間は固く禁酒を誓わされることから、前の晩に止まって五月三十一日午後十時五十五分頃まで酒を飲んで、飲みだめをしておこうというような人もいて、鶴川はお祭りよりも大騒ぎだったようです。
一年ごとに左右交互にすえたようですが、膝のお皿の下に大灸を一つ、火をつけてそばで団扇であおぐ。ものすごく熱かったそうです。
実は山形市にも青麻権現という神社に「むけびの灸」というのもあって、やはり六月一日に、しかもここは午前0時から日輪の上るまでにすえないと効かないと言って、艾と線香を神前に供えてから、能が谷と同じく外膝眼のツボに中風予防の灸をすえていました。
これも大繁盛したようで、当日千五百人以上もすえていた、と記録にあります。

 まあ、六月一日を選んだのは易学的なことが理由であるらしく、まじないの一種でしょう。信じてもいいでしょうし、信じないでチョクチョクすえるようにしてもいいかなとも、私個人的には思います。
ただ、予防のためなのに、しょっちゅうとっても熱いお灸(打膿灸)をすえられるのはつらいな、というのが一年に一回で続いてきた本当の理由かも知れません。
もし時々すえるのならチクッと小灸でもいいでしょう。
この場合は左右の足同時にすえたほうが良いと思います。
あとそれに加えて中国の明代の名医の薛立斎が、中風の予防について「体のバランスを整えて体力をつけ、食事やお酒などを気をつけて、感情を穏やかに保って色欲を遠ざけよ」と言っています。
確かにこんなよい心と体の状態で生活できれば、中風に限らず他の病気にもかかりづらいでしょう。
とはいえ、そうそうこんなふうでいられないのが世の常。
しかし少し心の片隅にでも意識していただいて、加えてお灸もすれば中風にもかかりにくくなるのではと思います。
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その9 『皮膚について』  文責 小高 靖

□皮膚のあらまし
 人間の皮膚は、大まかに外側の表皮(ひょうひ)と内側の真皮(しんぴ)の2層に分けられ、その下に皮下組織がついています。
その表面積は成人で約1.6u、およそ1畳分の広さに相当します。
厚さは平均すると2mm程度ですが、まぶたは1mmと最も薄く、手のひらや足の底、背中などは4〜6mmと最も厚くなっています。
重さは体重の約8%ですが、皮下組織を加えると約9s(体重の14〜16%)にもなります。 集めるとけっこう重たいんですね。

□表皮のしくみ
  皮膚は下図のようにさらに4層に分かれています。
最も内側の基底(きてい)層は絶えず新しい細胞を生むお母さんです。
有棘(ゆうきょく)層はお母さんから生まれたばかりの棘(とげ)を持った赤ちゃんです。
赤ちゃんは2週間でイチゴの様なつぶつぶ顔に成長して顆粒(かりゅう)層となります。 そして最後は薄くて固い板状になり、積み重なって角質(かくしつ)層ができます。
こうして次々と外側に追いやられ4週間で表面にたどり着き、巣立っていくのです。
この角質がお風呂に入って出てくる垢(あか)の正体です。このように表皮では激しい新陳代謝が繰り返されています。
また基底細胞には、メラニンという褐色の顆粒をつくる色素細胞が点在しています。メラニンは、皮膚に有害な紫外線を遮断する働きがあり、これによって皮膚が保護されているのです。
夏に日焼けするのは、このメラニンが増えるためです。

□真皮のしくみ
  外からの刺激に強くクッションの役目となる膠原(こうげん)線維や、バネのように伸び縮みする弾性線維が多く含まれています。
皮膚を引っ張ったり持ち上げたとき、もとの形に戻るのはこの線維のおかげです。またこの線維の間には、毛細血管が網の目のようにはりめぐらされ、皮膚に酸素と栄養を供給しています。
その他さまざまな働きをする器官が並んでいます。
汗腺は体温調節、毛は主に皮膚の保護、皮脂腺から分泌される酸性の皮脂は、膜をつくってばい菌の侵入を防いだり皮膚に潤いを与えます。
触覚、痛覚、温覚、冷覚などを感じ取る神経もここにあります。真皮のほうが表皮より厚いのはこのためです。

□皮下組織のしくみ
  脂肪を貯める倉庫です。体温が外に逃げるのを防いだりカロリ−源となりますが、多すぎると内臓に負担がかかりますので注意しましょう。

◎東洋医学に『肺は皮毛を主(つかさど)る』という言葉があります。
ク−ラ−で冷えたり、太陽の紫外線にあたり急激に日焼けした後など、風邪を引かれたことはありませんか?皮膚では、細胞のすき間を通 って酸素と二酸化炭素が出入りし、肺臓の0.6%ほどの呼吸がおこなわれています。
またその1/3以上が火傷すると、酸素不足となって生命が危険にさらされるといいます。
このように皮膚は生命を保つ上で欠かせない役割をたくさん分担しているため、負担を掛けすぎると体の抵抗力が落ちて風邪を引くのです。
鍼灸の治療をすると風邪が治るのは、皮膚の抵抗力が増えるからです。鍼灸をして風邪に負けない体を作りましょう!

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Part8 『歯痛』 清野鍼灸整骨院 院長 清野充典

冷たい水でしみるかお湯でしみるか調べる。

綿棒でヨ−ドチンキをつけるか氷のうで冷湿布する。

 歯痛で死ぬことはありませんが、痛みはとてもつらいものです。特に休日に痛み出したときなど休診の医療機関が多く途方に暮れることが少なくありません。
  ほとんどの場合が、虫歯が原因なので、歯科医で炎症を鎮める処置をしなければならないでしょう。  歯科医が休診日で困ったときなどに役立ち、少しでも楽になる応急処置の方法があります。
 基本的には、口の中を清潔にすることです。冷たい水がしみる場合には、スポイトか市販の洗浄器(ウォーターピック)で虫歯のまわりや穴をよく洗います。その後、綿棒でヨードチンキを虫歯の穴につけるといいでしょう。
  また、温かいお湯がしみる場合には、膿がたまってる場合が多いので氷のうで頬を長時間冷湿布してみましょう。
 これでも、痛む場合は、市販の鎮痛剤が手元にあれば飲まざるをえないでしょう。一時的ですが痛みは解消します。

 歯の痛みに鍼がとても良く効くことを知っている人は少ないと思います。 抜歯をした後のはれや、出血が止まらないときなどは直後に治療すると驚くほどよくなります。

 最近では歯科医が抜歯をするとき針麻酔を行なってからする人もいるくらいです。

 虫歯で薬も効かず、歯科医院も休みというときは当院をどうぞご利用下さい。
ただし虫歯は直りませんよ。
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 数値2.コレステロール    清野鍼灸整骨院 院長 清野充典

 日本人は血液1デシリットル中に150〜230ミリグラムが正常値

 知らず知らずに自分の血管が腐蝕さ れている。

 コレステロ−ルがたまりすぎると動脈硬化の原因となるということで、一時コレステロ−ルが目の敵にされたことがありましたが、コレステロ−ルはそれなりに体を正常に保つための重要な役割を担っています。 まず細胞を包んでいる細胞膜、細胞の中にある核をつつんでいる膜は、このコレステロ−ルとリン脂質からできています。また、胆汁やホルモンを作る材料でもあります。

 ではコレステロ−ルは何なのでしょうか。これは血液の中の脂肪分と考えると判りやすいでしょう。これが燃えてエネルギ−となるのです。
 
誰でもご存じのように人間に必要な三代栄養素としては、糖、タンパク、脂肪があります。このうちで糖とタンパクは1グラムに4.5カロリ−。脂肪だけが1グラムに9カロリ−と非常に高率で燃えます。したがって脂肪と言うのはエネルギ−の源として絶対に必要になるわけです。このコレステロ−ルは肝臓で作られ、それが血液の中を回って重要なものを供給していきます。しかしながらこれも『過ぎたるは及ばざるが如し』の諺にもあるように、多すぎると大変な害をもたらします。
 
どんな害かといえば、血管に対する害です。例をお湯が通 っているパイプで上げてみましょう。この場合、普通のお湯が通っているパイプと温泉のお湯が入っているパイプを比べてみるとよく判ります。さまざまな成分が含まれている温泉はパイプを早く腐蝕してしまいます。それと同じことが人間の血管についてもいえるのです。例えば糖尿病のように血糖値が以上に高すぎる場合、あるいは高脂血症でコレステロ−ルが異状値のまま続くと、血管が早くぼろぼろになってしまいます。

 コレステロ−ルの恐さは知らず知らずのうちに自分の体を悪くしていくところにあります。例えば30歳でコレステロ−ルが300ミリグラム/デシリットルの人と180ミリグラム/デシリットルの人がいたとします。この年の時にはそう大差がありません。ところが、このままの状態で十年が経過し四0歳になったとき、両者の血管の若さには大きな開きが生まれます。前者には動脈硬化が起こり、心筋梗塞になるなどの危険性が出現します。血管の壁にコレステロ−ルがへばりつき血管がもろくなるのです。
  血管にへばりついたコレステロ−ルは調べようが無いので、血液中のコレステロ−ルの濃度を測って正常値を出しています。
 日本人の正常値は、血液1デシリットル中に150ミリグラムから230ミリグラムほどで、アメリカ人の上限250に迫りつつあります。それだけ食事の内容が向上してきたのですが、終戦直後には100以下の人がザラにいたことを考えると隔世の感があります。
  最近は誰でも手軽に血液検査が受けられます。
  コレステロ−ルの値が高かったら、まず食事の内容を吟味してみてください。
  コレステロ−ルは主に卵の黄身やタコ、イカ、エビ、豚、牛、羊等のあぶら味、レバ−などを食べると増えます。230〜300という異常値の人は、これらの動物性脂肪をひかえなければならないでしょう。  特段食事に問題の無い人は肝臓の働きを疑わなければなりません。  さきほども言いましたが、コレステロ−ルは肝臓で作られることから異常に生成されていることが考えられるからです。
  こういう時はイライラする、おこりっぽい、疲れやすい、朝起きたときに疲れが残っている、食欲が無い、目が黄色い、手が赤い、味覚異常(なんでも酸っぱく感じる)等の肝臓の症状をともなうことが多く見られます。
  肝臓に効果的な薬はなく、はり・灸が最も回復に役立つということは立証されています。
コレステロ−ルの高いとき、肝臓の異常が感じられるときはお気軽にご相談下さい。
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  知識(4)黒いウンコ   清野鍼灸整骨院 院長 清野充典

 黒い泥状便は、ガンの疑いあり

 黒いウンコは、便秘、胃腸の出血、薬の色など、いろいろな場合に出ます。その中で、最も注意しなければならないのは、胃腸からの出血によるものです。これには、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍が最も多く、胃ガンがこれにつぎ、まれに腸ガンや、食道静脈りゅうなどがあります。
  胃腸からの出血とというと、赤い血がウンコと一緒に出てくると思っている人が少なくありません。赤くなるとばかり信じていたために、せっかく気づいたウンコの変化を病気の発見に役立てることができず、ついに手術をしなければならなかった人もあります。胃や十二指腸からの出血は、食べ物に混じって長い時間腸内を通 ってくるために、必ず黒くなります。これは血液を赤色に見せるヘモグロビンが、胃液や腸液の作用を受けて酸化し、ヘマチンまたはヘマトポルフィリンというものに変化するためです。出血の量 によって黒さの度合いは変わりますが、ほんの少量ではやや黒っぽくなる程度で、外から見ただけでははっきりわかりません。こんなときは潜血反応検査といって、科学的に血液の有無を調べる方法をとります。出血が多くなると次第に黒さをまし、しかもやわらかくなります。かなり大量 の出血がある場合は、ウンコの内部まで酸化が及ばず、回りはどす黒いけれども、内部は赤黒くなります。さらに量 が増えると、ウンコがまとまらなくなり、泥状になって、コ−ルタ−ルの様に見えます。こうなったら、症状は相当重症と思わなければなりません。

  排便をした後は必ずウンコを見る習慣をつけてもらいたいものです。
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(8)Q 喘息に『はり』は効きますか?

A:ご質問いただきありがとうございます。はり・灸の治療はいろいろな病気に効果 がありますが、1つずつ会員の皆様に知っていただく事も大切なことと考えております。

喘息についてお答えします。
 はり・きゅうはとても効果があります。発作時でもただちに止まる場合があります。
 ただし、慢性的になっている方は、生活に気をつける必要があります。

◎喘息は9月頃がでやすい
 呼吸器(肺・気管支)の弱い人は8月の残暑は酸素が希薄になるために、とても苦しく感じる筈です。

 昔は緑の多い避暑地に言ったり転地療法したものですが、最近はクーラーのかなで過ごす人が多いようです。
 冷たい物を多く飲んだり食べたりすると身体が冷えてきます。気温の高い8月はまだ、身体の冷えは助長されませんが、9月中旬を過ぎると気温が上がらなくなり、体温が上昇することが少なくなります。同じ生活を続けていると身体全体がどんどん冷えていきます。
 夜特に涼しくなり寒いぐらいになったとき…。午前1時頃より気温も体温も下がりだします。3時頃は特に気温が下がり、冷たい空気が肺の中に入り肺が冷やされます。
 前述の生活をしていたり、クーラーをつけて寝ている人は、このとき、その冷たさに耐えきれず肺は強い抵抗を示します。
 その発作の症状が喘息です。
 つまり、喘息の出やすい人は身体を冷やすことが要注意というわけです。
 ここで、身体が冷やされる生活を箇条書きにします。これは同時に身体の熱を作り出す力を衰えさせえる生活でもあります。

1.寒いところに長時間いる
2.冷たい物を常時飲み食いする
3.夜更かしをする(夜十時以降に活動する)
4.夜食を常に多く取る(夜八時以降の食事)
5.夜遅く熱い風呂に長時間入る(夜十時以降、四十二度以上のお風呂に三十分以上常に入浴)
以上が大まかな注意点です。

 ただし右の生活を改めてもすぐ喘息に効果が出るわけではありません。いったんはり治療をして症状を改善してから注意する事項であることを申し添えておきます。
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                     《清野鍼灸整骨院  院長 清野充典》