前回は、「なぜポスティングを行うのか」についてお話しました
今回は、「クリーニング業界におけるポスティング」というお話です


結論から言うと、「あまり積極的には行われていない」という事になります
他社が新たなクリーニング店舗を出店する際には、その旨のチラシを見かけますが、
それ以外の時にはほとんど目にする事はありません

当社の所在する新丸子駅周辺地域は、
歩いて5分以内に何軒ものクリーニング店がひしめく激戦区ですが、
継続的にポスティングを行っている業者は、当社を除くとほとんど無いようです
ただ、新聞の折込チラシは頻繁に見かけます

つまり、クリーニング業界において「ポスティングによる自店のPR」は、
まだまだマイナーなやり方であると言えます

しかし、当社が継続的に行っているからと言って、
「クリーニング業界は、もっと積極的にポスティングを活用すべき」とは思っていません


資金力のある大手のクリーニング会社は、
「新聞の折込チラシを頻繁に入れて、地域における知名度を徹底的に上げる」
という方法が可能であり、このやり方は非常に有効です

人は誰でも、「経験した事がないこと」は怖いと感じます
『大事にしている服だけど、クリーニング店に持って行って大丈夫だろうか』

そう考えた時、頭に浮かぶのは多くの場合、
「知名度が高い会社」=「多くの人が利用している会社」ではないでしょうか

「年齢や好みを問わず、とにかくたくさんのお客様を集めたい」と考えた場合、
「大量のチラシを、何度もまく」方法が有効です


しかし、このやり方は「大量に品物を集めなければ、採算が取れない大手」の場合
当社は事業規模が小さく、「大量に品物を集めても、処理が追いつかない」という、
大手との決定的な違いがあります

ターゲットとしている層がそもそも違うため、当然PRの方法も異なるので、

ポスティング=新しいやり方、正しいやり方
新聞折込 =古いやり方、間違ったやり方

という事ではありません


ただ、当社のように規模の小さい、特に個人事業者は、
「今日決めて、すぐに取り掛かれる」というフットワークの軽さこそが武器なので、
『ポスティングという方法を、試してみる事すらしていない』というのは、
とても大きな損をしていると思います

現在、ポスティングを積極的に行っている業者は少ないようですが、
効果の大きさに気づいた人の間で少しずつ広まり、
5年後、10年後には、ピザや不動産業と同様、普通になっているかもしれません



第五十四回:ポスティングA

「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」


常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、このコラムでは、
クリーニング業者から見た、衣類に関する様々な豆知識を公開しています

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第五十五回は、前回に引き続きポスティングについて