第十一回:実は危ない!身近にあるキケンなものD

◎タバコ


火のついたタバコで衣類が焦げる、という事ではありません

夏場のワイシャツに多く見られるのですが、
ポケットの内側から、『茶色い液体が染み出したような状態』になっている事があります
ポケットをひっくり返してみると、中にはタバコのかす

これは、

 タバコの箱をワイシャツのポケットに入れる
⇒タバコのかすがポケットの中に落ちる
⇒夏場なので汗をかく
⇒タバコのかすが汗(=水分)を吸い、色が出る

という事が原因です

「タバコの箱をポケットの中に入れたまま、洗濯機で洗ってしまった・・・」
という『ポケット付近が茶色く染まったワイシャツ』をお受けする事がありますが、
これはその軽いものと言えるでしょう


指摘して驚かれる事が多いので、
タバコを吸われる方にとって意外と盲点?のようです


対処法はただひとつ

『ワイシャツのポケットにタバコを入れない』

に尽きます


また、上着やズボンのポケットにも同様にタバコを入れておいて、
かすがポケット内に落ちる⇒汗をかく⇒色が出る、という事も多々ありますので、
タバコを吸われる方は男女問わず要注意、と言って良いでしょう


この茶色い色は水洗いをしたり、熱い蒸気を使って処理すれば落ちる事が多いのですが、
上着やズボンは、基本的にワイシャツと違って水洗い出来ないので、
茶色い色が染み出してしまった場合ワイシャツよりも厄介です

その場合、シミヌキ処理で生地がダメージを受ける可能性があります


夏場には、特に注意を






「クリーニング業に携わる人間からすると当然の事であっても、
お客様からすれば当然でない事はたくさんある」


常々感じていたそのギャップを少しでも埋めるため、このコラムでは、
クリーニング業者から見た、衣類に関する様々な豆知識を公開しています

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第十一回目は、タバコが危ないのは実は火だけじゃない、というお話