『歌をうたったペンギン』

あたしはフンボルトペンギン。プニフル島に住んでいるのよ。

みんなあたしのことを誤解していない?あたしはおしとやかな乙女なのに、あのアデリーのやつが勝手なことばかりいって…ホント困っちゃうわ!それにくらべてマカロニさんはやさしくて、サラサラした髪がとってもステキ…ああ、それにしても世の中って残酷よね!マカロニさんみたいにやさしくて容姿端麗なペンギンがいる一方で、あいつみたいな何の取り柄もなくてただおっちょこちょいなペンギンがいるんだから。きっとあなたの周りにもいると思うけれど…。

今あたしは流れ星の観測をしているところなの。流れ星を見つけてそれを知らせてくれる機械を作ったのよ。その機械はね、まず夜空に向けて電波を発信させるの。そうしておいて、流れ星が流れるとそれが電波にあたってはね返ってくるの。はね返りの電波を受信して、それを音で知らせてくれるのよ。パオ〜ンって鳴るの。ほら!今キラリとひとすじ!!今夜はこの前よりも多めに流れているわ。願い事をしなくちゃね!あっ、また!!ハラリと流れ星が…ロマンチックでしょ。どう?あたしって可憐な乙女でしょ?けれど、流れ星ってもともとは宇宙のチリなのよね。そんなものに願をかけてホントに願い事がかなうのかしら…。

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