「ハ〜イ、ワタシガ3日前ニフロリダカラ三丁目ニヤッテキタ、マッスル北村デ〜ス。日本ノミナサンドウカヨロシク!」
と、マッスル北村が自己紹介しました。
「とにかく、今年の町内運動会はいつになく盛り上がりそうですな!」
と、三丁目の町会長さんが言いました。町会長さんたちの話をわきで聞いていた臼井助手は、
「博士、ちょっとこれを見てくださいよ」
と、青山博士を呼んで新聞を差し出しました。
「この新聞、小金井スポーツって言うんですが、これの三面にマッスル北村のことが載ってるんですよ。いいですか」
と、言って臼井助手はマッスル北村に関する記事を青山博士に読んで聞かせ始めました。
「マッスル北村、35才、フロリダ生まれ、お父さんは日本人、お母さんはアメリカ人。マッスル北村はお金をもらえれば、世界中どこへでも飛んで行き、ありとあらゆる運動会に出場し、お金を出したチームを必ず優勝に導く・・・今までになんと7,000以上の運動会に出場し、そのすべてに優勝・・・だって。フリーで活躍する影の運動会優勝請負人の異名を持つ・・・ですって。これは大変なことになりましたよ」
「お金で優勝を買うというのか、三丁目は・・・フン、いかにも三丁目の町会長が考えそうなことだ。しかし、そのハツだか牛タンだかレバーだかしらんが北村とか言うアメリカ人がどうあがこうともスーパーうさぎパートUサイボーグぴょんぴょん丸にはかなわんさ」
と、青山博士が言いました。そして、
「それにしても臼井君、君は普段いったいどんな新聞を読んでるのかね」
「・・・」