「ねぇ…おじさん、お酒飲まないでね」

「心配するな、アデリー君!私だって王様の命令にそむいてまで飲もうとは思わないさ。それにうまい酒さえ造ればまた飲めるようになるんだから…」

「それにしてもどうして苦くなっちゃったんだろうね。お酒の造り方でも変えたの?」

「そんなことはしてないさ。昔とおんなじやり方で造っているはずなんだが…でも、それで苦くなったんだから、これから仕込むお酒はちょっと造り方を変えようと思うんだ。酒米を今までよりも多くついて、それから低い温度で発酵させるんだ!そうやって造るとそのお酒は吟醸酒といって、すっごくおいしくなるんだよ!ウヘヘヘ…」

っておじさんは王様に禁酒だ!っていわれてからはじめて笑ったんだ。

「へえ、お酒にもいろいろあるんだね」

つぎへ、

ホーム