おじさんは吟醸酒を仕込みはじめた。おいらも酒造りを手伝ったんだよ。

 二ヶ月後…吟醸酒ができあがった。かおりが今までのお酒とはちがってね、お酒を飲まないおいらでも吟醸酒のかおりはいいと思ったよ!さっそくできたばかりの吟醸酒を王様のところへ持っていったんだ。

「今度の酒はいいかおりだなあ!」

って王様がいってから一口飲んだ。

「これじゃあまだダメだ!たしかにこの前よりはうまいが苦みがこうきつくては…」

「えっ、そんな!吟醸酒ですよ王様!吟醸酒はお酒のなかの王様なんですよ。苦いはずがあるわけないじゃありませんか!」

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