『打ち水をしたペンギン』

 おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。

 

 おいらはいつものようにアホウドリ君からもらった翼で空の散歩を楽しんでいると、ツバメ君とばったり出くわした。

「アデリー君、久しぶりだね」

「ホントだね。元気にしてた?」

おいらは昔からの友達のツバメ君とおしゃべりをはじめたんだ。するとツバメ君が、

「今、ボクは自分のヒナを育てているんだよ」

っていったんだ。

「ヘ〜?!!おめでとう!そのヒナはいつ卵からかえったの?」

「ついこのあいだだよ…でも、最近ボクの巣のそばの公園で毎晩のようにカラスやウミネコたちがたくさん集まってイベントを開いているんだよ。それがとてつもなくやかましくてね…ヒナたちがこわがるし、夜通しギャーギャー騒いでるから、夜ねむれないんだよ」

「それは困ったものだね…よし、おいらがいってイベントをやめてもらうようにカラスやウミネコたちにかけあってみるよ」

ってなことで、おいらはその夜イベントが開催されるっていう『二丁目あけぼの公園』へむかったんだ。その公園は人間たちが住む大都会のまんまんなかにあった。

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