音楽の国のつかいから (前編)
「それじゃあ、ピンクのうさぎ!今度もダメかもしれんな!!」
「そ、そんな…黄色いフクロウ先生、オルガンの発表会は2週間後なんですよ」
「それはわかっておる。お前はいつまで私のところにいるつもりだ!お前と同い年の銀色のクマは上の楽団の第一線で活躍しているというのに…」
「そんなこといったって…」
「だいたい今までに何回の発表会にでたんだ?」
という黄色いフクロウ先生の問いにピンクのうさぎはちょっとためらって、
「16回です」
とこたえました。
「今回で17回目か…今まで通り同じことをしていたんでは、また同じ結果になりそうだな」
「そんなあ…どうすればいいんですか?」
「私は今まで、教えられるものはすべて教えてきたつもりだ。それでダメとなると…それじゃあ、現実の世界の人を教えてみるか?」