『鉄道に乗ったペンギン』

 おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。

 おいらはヒゲペンギンのおじさんといっしょに、とある砂漠に木を植えて森にするボランティア活動を見学・参加するために旅に出た。海を泳いでわたって目的の大陸へ…。陸に上がったおいらとおじさんは、そこから内陸の砂漠まで列車に乗ることにしたんだよ。ペンギンは陸の上を歩くのはあんまり得意じゃないからね。おいらは生まれて初めての寝台列車さ!おいらたちは駅でお弁当やお菓子、お茶やジュースをたくさん買いこんだんだ。おじさんは飲みきれるの?って思うほどいっぱいのお酒もね…。そして列車に乗りこんだ。おいらとおじさんは同じコンパートメントに入った。そこには二段ベッドがあってね…おいらは上の段に寝ることにしたんだよ。さっそく、おじさんは列車が動き出す前からビールでいっぱいやりはじめていた。おいらはひとりで列車を降りて一番前の機関車を見にいったんだよ。機関車は重連。その次は荷物車で、その後ろにおいらたちのコンパートメントがある車輌があって、その後はずっと客車が続いて数えると全部で15両編成だった。出発までまだ時間があったから、おいらはプラットホームを歩いて列車の最後尾までいったんだ。一番後ろは展望車がつながれていてそこから再び列車に乗って、列車の通路を通っておいらたちのコンパートメントを目指した。つぎつぎほかのお客さんが列車に乗りこんできた。途中、サロンカーを通りぬけてコンパートメントにもどると、おじさんはあいかわらずビールを飲んでいたんだ。

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