翌日。植樹祭当日。

大勢のボランティアの鳥たちがキャンプ前の広場に結集した。一千羽くらい集まったのじゃ。

「ようこそ!みなさんおはようございます。本日の植樹祭にたくさんの方々がお集まりいただきまことにありがとうございます。今日は天気がよさそうだし、植樹には絶好かと思われます。どうかみなさん、怪我などしないよう元気に木を植えましょう!それでは植樹祭開催をここに宣言いたします」

と、わしはあいさつをした。つづいて一番弟子のミミズクが木の植え方を説明し始めた。

「それでは私から、これからみなさんにやってもらう作業について説明します。まずは私の後ろに並べてあります苗木、全部で三万本ありますが、これをここから北へ五キロから十キロの地点へ運んでもらいます。この三万本の苗木はわれわれがどんぐりを拾ってきて二年間かけて育てたものです。あつかいには慎重にていねいにお願いします。苗木は大昔、ここの砂漠がまだ森だったころに生えていたと考えられている樹種です。それと苗木といっしょに水とたらいも運んでもらいます。運んだ先が、本日植樹をする地点です。

つぎへ、

HOME