“温和なはるか南のお友達”というイメージだったんじゃ。ほんの一週間前までは!そもそも、それは何の根拠もないわしの思い込みだった。一週間前に南極からペンギンがやってくるといううわさが広がった。わざわざ南極からボランティアとしてわしらの砂漠に木を植える活動を手伝ってくれるという。ところがなんと一羽のチドリが、ペンギンが犬とじゃれあっているところを昔、目撃したことがあるっていうじゃないか!わしら鳥類が犬とじゃれあう!だって?あの天敵にもなりうる犬とじゃれあうとはいったいどういういきさつがあったのか訊いてみたいものじゃ。意外とペンギンという鳥は“南のやんちゃなヤツ”なのかも…?そして、街から帰ってきた弟子のミミズクによると、ペンギンが夜汽車で大酒飲んで酔っ払って駅で大騒ぎだったとか…。ペンギンってのは“南極の無鉄砲な野郎”なんじゃな。さらに仲間のあいだで、街の公園で手品を披露していた黒鶏にいちゃもん付けたという、ホントかどうか知らんが、あくまでもそういううわさが流れたんじゃ。

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