『温泉を掘り当てたペンギン』

 

 おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。

 3年ぶりにマゼランペンギンが生まれ故郷のフェゴ島に帰ってきた。マゼラン君は宝物を探しに小さなヨットで世界中をまわっている。でもまだ一度も宝物を掘り当てたことがないんだ。なんでも、三年ぶりにフェゴ島に帰ってきたのは、フェゴ島に宝物がうまっているからなんだって。マゼラン君に会うため、おいらはフェゴ島へいった。

「マゼラン君!久しぶりだねェ。元気だった?」

「やあ!アデリー君じゃないか?キミは元気そうだね」

「うん!おいらはいつもこのとおり元気だよ。マゼラン君って世界中を旅してるんでしょ?楽しんだろうね?」

「いや、そうでもないよ。アマゾンの奥地へいったときにはピラニアに追いまわされ、シブヤの街中を歩いていると人間に追いまわされて、さんざんだったよ!」

「へぇー、ピラニアと人間って同じことをするんだね!」

「それから、北アフリカで宝物を掘っていると、宝物じゃなくて、爆弾が出てきたこともあったよ!もう少しで死ぬところだった!」

「 宝さがしも命がけなんだね!」

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