『お見送りをしたペンギン』

 おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。

 ある時、おいらの耳にあのザトウクジラの不気味な歌声がとびこんできた。歌がきこえる方にいってみると、そこにはザトウクジラをはじめものすごい大きいシロナガスクジラや小さなといってもおいらよりはるかに大きいゴンドウクジラたちがそれはたくさん集まっていたんだ。セミクジラは海面をジャンプしてたし、頭でっかちのマッコウクジラはおどるように海ふかくもぐっていった。ザトウ君が一曲歌い終わるのを待ってから、

「ザトウ君!キミたちはここで何をしているの?みんな集まってさ」

ってきいてみた。

「これはいつぞやのペンギン君♪オレたちはパーティーを開いてるんだよラ〜リラ♯」

「パーティー?それにしてもこれだけたくさんのクジラが集まるとやっぱり壮観だねぇ」

「なあ!ペンギン君、オレはもうさっきから歌いどおしでのどがからからだから、オレのかわりに一曲歌ってくれないか?どうだい?どうだい?」

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