「このヤロー、いつもヘラヘラしやがって、まったくこのほうきでぶったたきたくなる。オレなんか何に腹を立てていたんだか?分からなくて怒ってるんだからな!」

「キミがとなりでいっつも怒ってるから、ボクはそれがこわくて泣かなきゃならないんだよ」

と笑い上戸、怒り上戸、泣き上戸がいいました。

「なあ、オレたちっていったいいつまで変わりばえしない雅楽ばっかりやってるんだよ?たまにはロックンロールでもやってさあ、『オーケイ、ベイベー!』とでも叫んでみたいぜ!こんちくしょう!」

と、五人囃子のヴォーカルがいいました。

「それには楽器が笛と太鼓だけじゃなあ…せめてエレキギターくらいなくちゃあ!」

「オレだってさ、横笛じゃなくてサックスを持たせてくれりゃあちゃんとキメてやるのになあ」

「前から思っていたんだけど、オレたちのバンドって編成がおかしくないか?」

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