つづけて、

「まあ、その可能性は非常に少ないけれど…それから、幸いにもイワトビ君の“つば”から鳥インフルエンザウイルスを取り出すことができた。H17N7型ウイルスで、今までに流行したことがない新しいタイプの鳥インフルエンザだ。そのウイルスを25℃で増やして感染性を弱くしたいわゆる生ワクチンを作った。まずは鳥インフルエンザにならないようにみんなにこのワクチンを飲んでもらおう」

って水にとかしたワクチンをみんなにわたした。

「さて、ここからが問題なのだが、イワトビ君の病気を治すためにインターフェロンを作りたいと思う。インターフェロンはウイルスが増える・増殖するのをおさえる働きがある薬だ。インターフェロンはわれわれペンギンの血液が作り出すもので、インターフェロンを作る白血球を分離して増やして、遺伝子工学の技術で量産することができる。それには免疫力の高い血液の持ち主をさがさなければならない。免疫力の高い血液はインターフェロンをたくさん作り出してくれるからね。免疫力が高いということは病気になりにくいということで、それにはストレスを感じないというかストレスが普段からかからない生活をおくっているというかストレスに強いペンギンがよいことになる」

ってシュレーターペンギン先生がいったんだ。

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