コガタペンギン君の牧場についた。柵の中には十頭の羊と六頭の山羊がいた。牧場にはホントにあんまり草がはえていなかった。茶色い砂地にところどころ草がはえてるって感じ。牧場っていうよりも、砂漠の一歩手前っていった方がいいかもしれないな。おいらは何げなくピョンと柵をとびこえて牧場の中へ入ったんだ。

「アデリー君!あぶない!」

ってコガタペンギン君がいきなりさけんだ。おいらがふりむこうとすると、一頭の山羊がおいらに思いっきり体当たりをしてきた!それでおいらはすっ飛ばされて羊の群の中へ…。すると今度は羊たちがおいらをおしくらまんじゅうするみたいに、もみくちゃにしたんだ。おいらは羊たちにおしつぶされてペチャンコにされそうになったから、命からがらそこをぬけだしてやっとの思いでふたたび柵を乗りこえてコガタペンギン君のもとへもどったんだよ。

「羊たちはおなかをすかせて殺気立ってるから気をつけたほうがいいと…」

「コガタペンギン君!そういうことはあらかじめいっておいてよ!!」

「アデリー君、大丈夫?」

「うっ、なんとか…それにしても牧草をはやさないと、いつまでもこうして牧草をもってくるわけにもいかないでしょ?」

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