「それはそうなんですが…なんで牧草がはえなくなっちゃったのかまったくわからないんですよ。雨はてきとうにふってるのに…」

「ビクトリア先生に相談してみたら?先生はビオトープをつくったことがあるくらいだから、植物のことにはくわしいと思うよ!」

「そうですか!それならそうします。アデリー君ホントに大丈夫ですか?」

「うん、なんとかね!」

 おいらは南極へ帰ったんだ。その夜、おいらは夢をみた。その夢っていうのがおそろしくてね!次々羊たちがおいらに体当たりをしてくるんだよ!おいらはうなされて起きあがったんだ。ひたいにはあぶら汗をかいてね。もうその夜は羊が夢に出てきそうだったから、一睡もできなかったよ。そんなことが二三日つづいたんだ。おいらは寝不足になっちゃったから、お医者さんのシュレーターペンギン先生のところへいったんだ。ちょうどヒゲペンギンのおじさんが先生のところにきていたんだ。

「先生、おいら眠れなくてこまってるんですが…」

「眠れないって…アデリー君それで目の下にクマをつくってるんだね!そういうときにはとっておきの方法があるよ。羊がいっぴき、羊が二ひ…」

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