入場料の高い美術館

美術館にはいる前は晴れていたが、今は曇っている。というよりもここはいったいどこだ?目の前には教会がそびえ立っていた。あっ、向こうに人がいる!。しかしすぐに二人連れは建物の中へ入ってしまった。本当にここはどこなんだ?日本なのか?景色がヨーロッパ風だ。この教会、どこかで見たことがある!そうだ!さっきまで見ていた絵の中の教会だ。ユトリロが描いた絵の中に入ってしまったのか?そんなことがあるのか?「お帰りの際は青いボタンを…」という注意書きを思い出した。青いボタンで美術館に戻れるのかも?そこで青いボタンを探した。いや、探すまでもなく青いボタンは自分の足下にあった。青いボタンを押すと、暗くなって稲光がしたかと思うと、ユトリロの絵の前に立っていた。幻灯か?もしくは新手のホログラフィーか?何かか?それにしてもこれは面白い。どういう仕掛けになっているのか?わからないが、絵のわきの赤いボタンで絵の中にはいりこめて、青いボタンで帰ってこられるのか。もう一度ユトリロの絵の赤いボタンを押してみた。あたりが暗くなり、稲光がすると、教会の前に立っていた。せっかく絵の中に入ったんだから、あちこち歩き回ってみたくなった。まず、教会のまわりを一周した。そして教会の中に入って十字架が立っているとんがり屋根の塔をのぼった。そんなに見晴らしがいいとはいえないが町並みを眺めることが出来た。階段の踊り場の壁に青いボタンがあった。青いボタンは絵の中にひとつではなくて、いくつかあるらしい。それを押して美術館へもどった。これはゆかいだ!

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