「ありとあらゆる条件を盛り込んだシミュレーションなんだから、そんなに大きく間違えはないわよ」

「大きくは間違えない、だなんてフンボルトさんらしくない」

「どんなに優れたシミュレーションだって、ある程度の誤差が出てくるのは仕方がないことなの。そのものズバリの結論が出るんだったら苦労しないわ」

「“誤差”ってはずれってことなの?それじゃあ、スネアーズじいさんの占いとあんまり変わらないんじゃないの?」

「シミュレーションで出した予測と、占いとを一緒にされたらいくらなんでもスーパーコンピュータがかわいそうよ」

「シミュレーションだかなんだか知らないけれど、つまるところ、スーパーコンピュータを駆使した占いってことでしょ?」

「シミュレーションの結果と占いとは全く別物なの!占いなんて非科学的なものなんだから…」

「おいらにとっては科学も非科学も紙一重って気がするけどな!アッハハハ…」

っておいらが笑うと、フンボルトさんが、

「あんたはいつもお気楽でいいわね!」

っていわれちゃったんだ。

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