「ああ、ホーバークラフトっていうのは水の上でも陸の上でも走れる乗り物だよ。すくなくとも、浜の上までは氷山を運ばなければいけないんだろ?」
おじさんとおいらはホーバークラフトのストラップ1世号で手ごろな大きさの氷山に網をかけて引っぱったんだ。そしてキガシラさんの森の近くの浜に氷山を運びあげた。マカロニ君とキガシラさんとガラパゴス博士が浜辺でバケツをいっぱいならべて氷をとかす用意していてくれたんだ。おいらたちは氷山をトンカチとノミでくだいた氷をバケツの中に入れて、それがとけるのを待った。日光が氷に当たってすぐに水になったよ。それをみんなで森へ運んでかれそうな苗木に水をあげたんだ。それを何度もくり返したんだよ。それからケープペンギン君がアフリカからバオバブの木の種と苗木をいっぱい持ってきてくれたんだ。さっそく、バオバブの木を植えた。バオバブの木は星の王子様がいってたように小さな星がはれつしちゃうくらい大きくなったんだ。ほかの草木もおいらたちが水をあげたから、生きかえっちゃっていつしかうっそうとした森がよみがえったんだよ!お花畑もりっぱになった。キガシラさんは泣いてよろこんで、またもとの生活にもどれたんだよ。
おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。キガシラさんの森の木をもうあんまりたくさん切らないでね! |