「人間たちは大昔、森をすてて森を去っていったんだ。今になってもどってきて森をこわそうとするなんて…やつらは大昔に森に裏切られたと勘違いしているのかな?森に復讐しているのかもしれない…困ったもんだな。なにはともあれ、みんな達者でくらせよ!」 ってテングザルの長老と別れたんだ。さらに川を上るとボートの上のオランウータンの子供たちがしゃべりだした。 「この辺りの川にはワニがいるんだって!」 「ホントなの?ワニがおそってきたらどうしよう?」 「きっと、平気だよ…ペンギンのお兄さんたちが守ってくれるよ」 「ペンギンよりもワニのほうが強いよ」 「そんなの戦ってみなくちゃわからないさ」 「ペンギンとワニの決闘か…その様子をビデオに撮って『実録報道24時』に投稿すれば、ボクたち有名になれるよ」 「そうすればはぐれちゃったお母さんとめぐりあえるかも…」 「ねェー、ペンギンのお兄さん、お願いだからワニと戦ってよ!」 「なんで、そうなるの?!!」 そんなこんなでどんどん川を上っていった。 「この辺りがいいだろう」 ってマゼラン君がいって、おいらたちはボートを岸へつけたんだ。運良く?ワニとは鉢合わせしなかったよ。 |