『風をつかんだペンギン』

 おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。

 

 占い師のスネアーズペンギンじいさんが新しい占いをはじめたっていうんだ。おいらは新しい占いをしてもらうためにスネアーズ島へ渡った。スネアーズ島にいってみると海岸沿いにたくさんの風車がくるくる回っていた。岸辺に立っている風車をながめていると、

「アデリー君じゃないか?どうしたんだい?こんなところで?」

ってスネアーズじいさんがやってきた。

「スネアーズじいさん!スネアーズじいさんが新しい占いをはじめたってきいたから、さっそく占ってもらおうと思ってさ!新しい占いってどんなヤツなの?」

「そうか…新しい占いね!最近じゃあ、フンボルトがスーパーコンピュータで“シミュレーション占い”をはじめたっていうから、それに対抗して、まあ…それはともかく、新しい占いはあの風車を使ったものなんだよ」

って、スネアーズじいさんはフリッパーで風車を指した。

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