おいらはイワトビ君につれられて犬がいるイワトビ君の岩場へいったんだ。岩かげからそっと犬をのぞき見た。”ふせ”をしていたけれど、大きな犬でキリリとした目をしていた。

「よくまあ、あんなに大きい犬に飛びかかってこられて、くちばしでつっついたねぇ」

「いきなりだったからボクも夢中だったんだよ」

おいらたちのやりとりがきこえたのか?犬はこっちをジロリと見た。そして立ち上がってこちらに走りよってきた。あわてておいらとイワトビ君は海へ飛び込んだ。犬は岸で立ち止まって、海を泳いでいるおいらたちを目で追っていた。

「あのままずっとボクの岩場にいすわられちゃあ、かなわないよ!あの場所はボクが昔から気に入っていたのに…あんなのがうろついていたらあぶなくて仕方がないよ!でも、キガシラさんやハネジロちゃんのところへいったらもっとあぶないし…」

ってイワトビ君がいっていると、ワオ〜ンって犬が遠ぼえをしたんだ。

「イワトビ君、なんだかあの犬、悲しそうだよ!きっと仲間とはぐれちゃったんだよ」

「ボクたちペンギンは犬のしゃべることはぜんぜんわからないし、犬の方もボクたちのいうことはわからないだろうしね」

「おいら、ガラパゴス博士に犬の言葉がわかるようになる機械を作ってくれるよう、頼んでみるよ」

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