『神の子と対決したペンギン』
おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。 このおはなしはコガタペンギン君からきいたことなんだけど…ある日フンボルトさんがコガタペンギン君のところにやってきたんだってさ! 「おや、フンボルトさん!めずらしいですね。私めになにか用ですか?」 「コガタペンギン君、ちょっとあなたに手伝ってほしいことがあるの。それはね…ペルーの海岸に新しいいかだを作ったんだけど、それを沖まで運んでほしいの」 「新しいいかだっていうのはいったい何に使うんですか?それを運ぶのは私めじゃないとダメなんですか?ペルーっていったら遠いし…」 「エルニーニョが起こりかけてるのよ。エルニーニョっていうのはね、ペルー沖の太平洋の海水温度が3・4度上がっちゃうことなの。そうするとペルーからインドネシアにむけて吹く東風が弱まってウォーカー循環が小さくなるから、いつものところにできるインドネシア東沖の低気圧がさらに東へよっちゃうの。そうなるとインド洋の高気圧がここら辺りにも張りだしてくるから、つまりはここフィリップス島に雨がふらなくなっちゃうかもしれないのよ!」 |