スーパーヒーロー

 

T.銀行強盗

 

「博士!博士!大変で〜す」

と、臼井助手が息を切らせて研究室に入ってきました。研究室の中には得体の知れない機械がいっぱい置いてありました。その機械の陰から、

「何事かね、臼井君」

と白髪混じりで少し長めの髪をかき上げながら、眼鏡をかけた青山博士が出て来て言いました。

「銀行強盗ですよ。街の銀行が襲われているんですよ。犯人は今、銀行の中に拳銃を持って立てこもっているそうで、もう、街中そのことで大騒ぎなんです」

と、臼井助手。

「なに、銀行強盗だと。そうか、ついにこの日がやってきてしまったか。その銀行強盗事件、彼に解決してもらおう」

「博士、彼っていったい誰のことですか?」

「そう、彼とは、わしの永年の研究成果であるバイオ技術と放射線照射とで育て上げた、彼こそはこの世のスーパーヒーロー、その名は、スーパーうさぎぴょんぴょん丸だ〜」

と、青山博士が紹介するとスーパーうさぎぴょんぴょん丸がとなりの部屋からドアを開けてさっそうと登場してきました。

 

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