『つぎ当てをしたペンギン』

おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。

 この前、腹ばいで雪の上をスイスイすべっていると、どこからともなくメソメソ泣き声がきこえてきた。それは地球の泣き声だったんだ。

「地球さん、どうしたの?」

「アデリー君!きいておくれよ。ボクのオゾンそうに穴があいちゃったんだ!」

「”オゾンそう”ってなあに?」

「ボクが着ている服のことさ。人間たちのせいで大穴があいちゃったんだ」

「服に穴があいちゃったの!それはたいへんだ。つぎ当てをしなくてはいけないね」

「そうなんだ。オゾンでつぎ当てをしなくちゃいけないんだ。お願いだからアデリー君、キミがやってくれないか?」

 おいらは何とかしてやりたいと思ったよ。だって、いつもお世話になっているからね。地球のおかげでおいしい空気をすったり、雪の上を気持ちよくすべったり、海の中にはいればおいしいお魚やイカ、小エビをいっぱい食べられるからね。けれども、

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