「ところで赤潮はどっちだった?」

って、おじさんがきくんだ。

「空を飛んでるアホウドリ君にまた見つけてもらおうよ!」

アホウドリ君は心配して、ずっとおいらの上を飛んでいてくれたんだよ。

「そうだな!!お〜い、アホウドリ君!赤潮はどっちにあるのか?教えてくれ!」

おじさんはアホウドリ君についていった。そして赤潮のところまでやってきたんだ。お魚がたくさん、白いおなかを見せて浮いてたんだ。おいらもお魚を食べるけど、お魚もこんな死に方をするとは思わなかったろうな!ホントにこれはたいへんだ!!って思ったよ。潜水艇は赤潮の中に入ってポンプで空気を送りこんだ。みるみるうちに赤潮は消えてなくなちゃったんだ!

 帰り道、赤潮がなくなったから、お魚さんがぴょんぴょんはねて喜んでるのが見えたんだよ。

 それにしても、おいらの翼での初飛行はさんざんだったな!お酒のいきおいで飛び出したからその時のことをあんまり覚えていないし、オオトウゾクカモメさんにはタチが悪いなんていわれるし、せっかくの翼は着水でバラバラになっちゃうしね!でも、アホウドリ君がまたおいらとヒゲペンギンのおじさんのために、翼を作ってきてくれたんだよ。

 

 おいらはアデリーペンギン。南極に住んでいる。おいらはちかごろ毎日、翼で飛ぶ練習をしてるんだよ!

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