植木鉢で育てたアブラナの苗を畑に植え替える時期がやってきた。おいらとコガタペンギン君とで苗を畑に植え替えたんだ。油かすから作った肥料もあげた。フンボルトさんは今までになかった天ぷら料理を創作するんだ!って、台所に引きこもり…。さてさて、どんな天ぷらができてくることやら。

 ある日、フンボルトさんが倉庫から一斗缶をいっぱい出してきたんだ。

「今日は、この天ぷらに使った廃食油を燃料にしましょう。ガラパゴス博士から廃食油を燃料にする機械を借りてきてちょうだい。その燃料でナタネを収穫するときに使うコンバインを動かしたり、とったナタネを乾燥させたりするんだからね」

ってフンボルトさんに頼まれたから、おいらはコガタペンギン君といっしょにイザベラ島にむかった。けど、ガラパゴス博士はいつもいる場所にいなかったんだ。博士をさがしていると、おいらは巨大な毛虫を発見したんだ。それは毛むくじゃらで横たわっていた。あわてて、コガタペンギン君を呼んだ。すごく大きかったからね!おもむろに巨大な毛虫が動き出したんだ。そしてなんと立ち上がった!

「ばっ、化け物!!」

っておいらは思わず叫んじゃったよ!するとかけつけたコガタペンギン君が、

「ひょっとして…ガラパゴス博士ですか?」

って毛虫にきいたんだ。おいらは何いってるの?って思ったけれど、毛虫がとつぜん、

「そうだよ。私だよ、アデリー君、コガタペンギン君」

ってこたえたんだよ。

「やっぱり!薬のせいですか?」

ってコガタペンギン君がたずねた。

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