おいらとコガタペンギン君はフンボルトさんに連れられて、菜の花畑へいったんだ。“労働は美徳”って書いてある門をくぐって畑に入った。

「“労働は美徳”だなんて…なんだかちょっと前の強制収容所に入れられたみたいですね」

って、コガタペンギン君がつぶやいたから、おいらは、

「おんなじ様なものかもしれないよ」

ってかえした。

「あんたたち!何をそんなところで油を売ってるのよ!!早くこっちへきて手伝いなさいよ!」

ってフンボルトさんが叫んで、説明をしはじめたんだ。

「さっきもいったけれど、これから一年間あんたたちはあたしがあみ出した歴史的なプロジェクトに参加してもらうわよ。まずは菜の花の種をまいてアブラナを育てるの。花を咲かせて蜂蜜を採ったり、花や葉っぱは食べたりして,それからナタネから油をしぼるの。その油を食用や燃料にして使うの。残った油かすは堆肥にして、来年、菜の花を育てるのに使うのよ。どう?まったくムダのない完ぺきなプロジェクトでしょ!」

「ふ〜ん」

「それじゃあ、この種を植木鉢に植えましょうか」

ってフンボルトさんがいって、おいらたち三羽は手分けして山ほどある植木鉢にナタネを植えたんだ。

つぎへ、

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