ファラデー (Faraday) の法則

コイルを貫く磁束 Φ が時間的に変化するとき、コイルに起電力が誘起される。 コイルに誘起される起電力 (電圧) V は、そのコイルを貫く磁束 Φ の時間的変化率に等しい。 すなわち 誘導起電力は次式によって与えられる。
     V = −dΦ/dt
ただし t は時間である。 ここで 磁束 Φ は次式によって与えられる。
     Φ = ∫dS
ただし は磁束密度、dS は面積要素である。 面積要素についての積分 ∫ はコイルを周とする全面積にわたって行う。 なお 式中の はベクトルの内積を表す。

磁束密度
電流要素Ids が磁場から受ける力の大きさを dF とするとき、 磁束密度の大きさBは次式によって定義される。 ここで ds は電流方向の線要素である。
    dF =Ids Bsinθ
ただし θ は電流要素の向きと磁束密度の方向がなす角である。 すなわち 磁束密度の大きさBは、 角 θ が90度のときの単位の電流要素Ids に作用する力の大きさに相当する。

磁束
面積要素 dS を貫く磁束密度の大きさBとするとき、磁束 Φ は次式によって定義される。
    dΦ =BdS cosθ
ただし θ は面積要素の法線の向きと磁束密度の方向がなす角である。

[ベクトル表記]
磁束密度
     dF = Ids ×
磁束 Φ:
     dΦ = dS
ただし 式中の × はベクトルの外積を表し、式中の はベクトルの内積を表す。 すなわち 磁束 Φ はスカラーの量となる。 なお 面要素 dS のベクトルの方向については、面要素の法線方向とする。

[SI 単位]
 電圧 : V (ボルト)
 磁束 : Wb (ウェーバー)
 磁束密度 : T (テスラ)
 電流 : A (アンペア)
 力 : N (ニュートン)
 時間 : s (秒)


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