ハミルトン島
日本でのガイドブックには、多くのリゾートのone of themという感じでハミルトン島のことはあまり詳しく書いていないものが多いのですこしここで補足しておこう。インターネット上でもあまり多くの情報は得られない。もっとも、現地へ着くと、詳しい日本語の冊子が渡される。これだけで島の休日をしっかり楽しめるようになっているので心配はいらないが。(行く前に読んだ楽園通信大家さんのハミルトン島日記はとっても参考になりました)
位置はケアンズ、ブリスベンのほぼ中間の地点の海の中。島だから海の中は当たり前か。だからケアンズほど暑くはない。現地のお天気はここをクリック。
もともと無人島だったところに、ジェット機が離発着できる空港をつくり、単一の企業がビーチとバーバーを整備したという。東北人の感覚だと花巻温泉やハワイアンセンターというようなものだろう。もちろんリゾート度は雲泥の差があるが。
ホテルとプール、ビーチがあるのがリゾートサイド。空港からリゾートまでバスがのんびり走っても10分かからない。逆にいろいろな店やクルーズの発着所が集まっているのがハーバサイド。これらはちょうど島の反対側ということになる。歩いても10分足らずで行き来できる。
絵に書いたような楽園。島内の移動はゴルフ場で使うバギーが主。そのほかに、乗り合いタクシーなどがある。バギーは1日でも$50くらいでリーズナブル。交通手段がこうなので、時間の流れものんびり。こまかい交通規則もなく、バギーにはクラクションもウィンカーも無い。曲がるときは手を挙げて合図するのがこの島のやりかた。警官もいないのでは。
特筆すべきは、島の中の買い物や食事はほとんどがホテルのルームチャージにできる。したがって現金やカードを持ち歩かなくてもいいのだ。小さなファーストフードショップや動物園のチケット売り場にもオンラインの端末が整備されているので、部屋番号を言うと、名前を確認でき、簡単にルームチャージできる。
プールは何ヶ所かあるが、すべて自由に利用できる。ビーチタオルもリゾートサイドのDeparture Loungeで自由に借りられる。ここにはロッカーもあるので、最終日チェックアウト後にぶらぶらする間荷物を預けておくことができる。
今回は利用できなかったが、いちばん南側のプールはビーチと直結しているし、プールサイドでバーベキューをやってくれるし、ビーチで寝っころがっているところまでドリンクを運んでくれるので最高の雰囲気だ。(ここは最終日に発見したので利用できず残念。)
ところで、オーストラリアの紫外線は日本の4倍ほどもあるそうだ。紫外線よけのクリームは必須アイテムだ。けっして侮ってはいけない。
ここのビーチは遠浅で、引き潮になると200メートルほど後退する。だが、潮の流れは速く、急に深くなっているところもあるので過信は禁物とのことだ。
リゾートサイドにもレストランがあるが、全般に高めだ。
一方ハーバーサイドは多くの桟橋が並んでいるところにそれぞれ雰囲気のある店が並んでいる。昼間っからオージーたちが飲んでいるのにお目にかかれる。ここでのお薦めはSpinacker's Bar& Grillというレストラン。カウンターで生肉を見ながら食べたいものを選び、焼きかたを指定すると、ポテトや野菜を添えて持ってきてくれる。味は洗練されてはいないが、量と雰囲気がよい。お手頃価格。
そのほかハーバーサイドにはスーパーや薬局もある。ビーチサンダルを買ったり、日焼け止め、船酔い止めを買ったりするのに便利。土産物は全般に高め。
私達がハミルトンに着いたのがクリスマス・イヴ。翌25日はオーストラリアの休日で、ファーストフードショップも休みになる日だそうだ。ハミルトンでは他の地域からすると開いている店が多いとのことだ。それでも夕食時はレストランの予約に手間取った。年末にオーストラリアへ旅行する際は25日の食事については前もって確認するのがいいだろう。
クリスマス後から島の人口が急に増えた。もちろん観光客のため。意外に韓国と香港の人が多かった。それで、島じゅうのバギーは朝からすべて予約済み。あらかじめホテルのカウンタで、客の動向を聞いておき早めに手を打っておくべきだった。
この島そのものでのアクティビティはあまり多くない。むしろ、ここを拠点に様々なツアーに出かけるというものが多い。もちろん最大の目玉はグレートバリアリーフのツアー。そのほかに、ヘリコプターや貸しボート、隣の島へのゴルフ、ホワイトヘブンビーチへのツアーなどたくさんある。
島の北の外れに小さな動物園がある。1時間ほどで全部見てまわれるほどだ。なんとここでもコアラの赤ちゃんを抱いて写真がとれる。わざわざローンパイン・コアラパークまで行かなくたっていいのだ。ローパインより長い時間抱くことができる。また、カンガルーの餌付けもできるし、カランビン野鳥園にたくさんいるので有名なレインボー・ロリキートも結構いる。ワライカワセミもときどき私達のことをケラケラ笑い飛ばす。規模は小さいが行ってみてもよいところだ。
開園後15分後にワニの餌付け、30分後にオウムのショウをやるので開園時間に合わせて訪れるのがよい。出発が午後であれば、午前中ここでゆっくりするものよい。(もちろんチェックアウト後はルームチャージがきかないので、現金を用意しなくてはならない)なお、動物の餌は1ドルで売っている。これ1袋で充分。私達の持っていた餌は余ったので、出るときに別の入場者にあげた。
ところで私達の泊ったのはHamilton Towersというホテル。空港までそこの従業員の女性が出迎えてくれた。この女性、そこらへんのジャパニーズギャルよりしっかりした奇麗な日本語をしゃべる。おすすめレストランも詳しく教えてくれとっても頼りになる人だ。そのほかに、ホテルには日本語を話す人がいるので何も心配無い。このホテルの部屋には時計が無い。それがリゾートなのかどうかはわからない。テレビのメニュー画面で時刻を知ることはできる。当然モーニングコールはフロントへ電話をしなくてはならない。Wakeupcall at six thirty, please.といったら「6時半ですね」と男の声で戻ってきた。(逆にシドニーのニッコーホテルでは期待に反して日本語のわかるフロントはいなかった。)
ホテルの朝食はバイキング。そのままガーデンにつながっているところで、柔らかな朝の日差しのもと、とても雰囲気がよい。のんびりしているあいだに、娘の皿のウインナーをカワセミが持っていってしまった。当のカワセミはすぐ目の前の芝生でゆうゆうと娘のウインナーを食べているではないか。
鳥といえば、この島には白いオウムCockatooがたくさん住み着いている。ときどきギャーギャーと島全体に響きわたるすごい鳴き声で飛んでいる。なんだかジュラシック・パークの一場面を想像してしまった。そういえば、鳥って恐竜から進化したんだっけ?
鳥好きの娘がホテルのベランダで餌付けに成功。あとからあとから、4、5羽のオウムが集まってきた。このオウム、餌を足で持って食べるしぐさがとても愛敬がある。良く見るとどのオウムも左利きだ。ハミルトン以外でも見たがやっぱり左利き。だれかオウムの効き足の研究なんかしていないかな。
今回は一日め昼前に着いて3日目の午後にハミルトン島を発った。できればもう一日いたかった。船酔いでシュノーケリングができなかった上の娘はとてもくやしがった。そんなわけで、もし私達と同じような日程で行かれる人のためにお薦めプランを書いておこう。
初日、午前中到着、まず午後のでシュノーケリングと熱帯魚の餌付けツアー(Jono'sBeachHire)の申し込みを済ませ、バーバーサイドのファーストフードでお昼。シュノーケリングの時刻までビーチサンダルを買ったり、日焼け止め、船酔い薬を買ったりする。移動にはバギー利用。午後はシュノーケリングとプール、ビーチでのんびり。
2日目。グレートバリアリーフのツアー(所要8時間)。
3日目。午後の便で出発。午前中はチェックアウト後、荷物をDepartureLoungeへあずけて動物園へ。
こんなところでしょうか。
みなさんもハミルトン島での休日を楽しんできてください。