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帰省風景(京都→観音寺)

読んで字のごとく、下宿先の京都から実家のある香川県観音寺(かんおんじ)市までの道のりを書き綴ってみました。新幹線と特急を使って帰ろうなんてつもりは最初っからないです(ちょっと例外あり(^^;)。

目次

帰省のルートの選択
JRルート(下宿から姫路まで)
JRルート(姫路から岡山まで)
JRルート(岡山から宇多津まで)
フェリールート
JR・フェリールート合流後(宇多津から実家まで)
写真集1
写真集2
写真集3

帰省のルートの選択

京都から、実家のある香川の観音寺へ帰省するにはおもにに2つのルートがあります。ひとつはJRを乗り通すルート、もう一つは神戸〜高松のジャンボフェリーを使うルートです。「JRルート」は、普通電車を乗り継いで5時間くらい。新幹線と特急を使うと、時間は半分になりますが、お金も倍かかるのであまり使いません。青春18きっぷが使える期間なら、文句なくこちらを使います。「フェリールート」は、神戸までは私鉄を乗り継ぎ、高松からはJRで、約9時間かかります。さすがに青春18きっぷにはかないませんが、「JRルート」で普通に学割乗車券を買うときよりも2割くらい安くなります。フェリーの中でひと寝入り出来るし、また夜行便もあります。オレンジカードとラガールカード(阪急のカードです)が手元にあれば、千円札2枚で帰れてしまうというのもいいです。ここのフェリーは学割が利きます。

2つのルートの乗り継ぎをさらに細かく示すと、以下のようになります。

(凡例)

=JR普通列車
≠私鉄・三セク・地下鉄
〜フェリー
−バス
‥自動車・タクシー
…徒歩

JRルート:下宿から京都駅まで

下宿…バス停−京都(京都市バス、220円)

下宿…出町柳≠東福寺=京都(京阪、260円JRルート:京都から
京都=姫路=(播州赤穂)=岡山=(坂出)=観音寺‥実家(JR、5140円学割4110円)

JRルート:Uターン時限定の大阪から京都入りルート

大阪…京橋≠出町柳…下宿

フェリールート:下宿から三宮港まで

下宿…出町柳≠淀屋橋…梅田≠三宮(京阪、460円;阪神、310円)

下宿…バス停−四条河原町/河原町≠十三≠三宮(京都市バス、220円;阪急、600円)

フェリールート:三宮港から

三宮…三宮第3埠頭〜高松東港…高松=観音寺‥実家(加藤汽船、2100円学割1680円;JR、1060円)

JRルート(下宿から姫路まで)

「JRルート」 下宿を出て、さてJR京都駅へ向かおうというとき、まず市バスに乗るか、京阪電車に乗るかを選択しなければならない。京都駅前行きの市バスは、本数は1時間に8本くらい。京阪に乗ると、東福寺で降りて、現在複線化工事中のJR奈良線に乗り換え、京都駅まではひと駅。少し急ぐ必要があれば京阪、そうでなければバスということにたいていなるのだが、JR奈良線は1時間3本なので、下手すると20分くらい待つことになり、期待を裏切ってくれることも多い。ついでにバス停でバスを待ってていて、1、2時間に1本のJR二条駅行きのバスが来たら、それに思わず乗ってしまったりする。JR山陰本線で2駅行って、結局京都乗り換えになるのだが。

京都からは姫路行き(時間帯によっては播州赤穂行き)新快速に乗る。昼間は5番のりばである。よほどラッシュの時間帯でない限り、乗客の入れ替わりが多いこともあって一人なら座れる。新快速は8両か12両だが、こういう長い列車に乗ると私はなるべく後ろの車両に乗る。できれば窓側の座席に座り、カーブのところで、はるか前方の先頭車が見えたり見えなくなったりする、という風景を眺めるのが、なんとなく好きなのである。ついでに、対向列車とすれ違うときのバン!という衝撃が大嫌いなので、窓側でも左側の窓側のほうがいい。まあ、複々線を走っている間は関係ないのだが。

新快速は大阪までに高槻、新大阪と停まるが、意外と新大阪のほうが高槻より乗り降りする客は少ない。新幹線から在来線に乗り換える客は、各駅停車か、福知山線や和歌山方面の特急に乗り換えるのだろうか。 淀川を渡り、左手にインパクトある真っ赤な観覧車が見えてきたら(かなり視線を上に向ける必要があるので左側の窓側に座ってないと見えないけど)、大阪である。乗客が激しく入れ替わる。そしてまた淀川を渡る。地図を見ると、JRの線路がずいぶん大回りしているのがよく分かる。

観音寺から京都へ向かうときは、新快速を大阪で降りて、淀屋橋まで歩くか、大阪環状線で京橋へ行き、京阪に乗るという手がある。反対方向には使えない。わざわざ大阪から新快速に乗りたくはない。まず座れないから。一度尼崎から東西線を使ったことがあるが、京阪の京橋駅までどうしようもなく遠くって参った。そういえば、尼崎駅のすぐそばの左手には「讃岐きしめん」という謎の看板がある。

神戸の須磨あたりでは国道2号線や山陽電鉄の線路と並走し、もくろみ通り左の窓側に座れたら、瀬戸内海、そして明石海峡大橋が眺められる。新快速は通過だが舞子で明石海峡大橋の真下をくぐる。明石〜西明石間は、せっかく左側の窓側に座っているのに、その左側を反対方向の普通電車が通り抜けることがある。 車内はいつも神戸までは確かに混んでいるのに、終点姫路に着く頃にはかならずガラガラになっている。いつもあまり気がつかないのだが、明石・西明石・加古川では、それなりの数の乗客が降りているようである。 そして高架の工事が進んでいる終着駅、姫路である。岡山行の電車に乗り換える。

JRルート(姫路から岡山まで)

新快速を姫路まで乗った客の半分以上は姫路で降りるので、地下道や跨線橋を渡って乗り換えなければならない場合、階段で混雑に巻き込まれると乗り換えが大変である。 岡山行の電車は昼間は1時間に1本しかなく、帰省の予定を立てるとき、普通列車を乗り継ぐ場合、まずこの区間をどの列車でクリアするかを決めるようにしている。この電車は、たいてい3両か4両である。青春18きっぷが使える時期は、昼間でも混んでいるうえに乗り通す客がほとんどで席が空くことはほとんどない。ロングシート車が来ることもある。

青春18きっぷでなくて普通の切符を使っている場合は、相生から新幹線に乗り、こだまでひと駅岡山まで行くことがある。上郡行の区間運転の列車があるので相生までは1時間に2本以上列車があるのだ。特急料金940円の追加である。普通電車で1時間のところを20分で着いてしまうのだから、やはり新幹線は速い。18キップを使っているときは、この手は使えないから、時間に余裕があるときは相生からローカル線の赤穂線へ回る。相生を出た時点で混んでいても、3駅先の播州赤穂から必ずすく。時間帯によっては赤穂線回りの方が早く着くこともある。また、姫路で乗り換えずに播州赤穂まで直通の新快速もある。普通の切符(山陽本線経由)を使っている場合でも、赤穂線回りは特例として認められている。たぶん大きい時刻表のどこかには載っているはず。私の場合、何も考えずに山陽本線経由の切符を買い、赤穂線に乗ったら検札が来て、車掌が特にとがめることもなく通りすぎたあとに、おや?と気づいた次第である。

山陽本線経由

相生を出るとどんどん山が迫ってくる。そして兵庫側の県境・上郡へ。ここから鳥取の智頭、そして鳥取へ向かう第3セクターの智頭急行の線路が延びている。岡山県側の県境・三石まではここから10キロ以上、13分くらいかかる。長いトンネルをくぐっていると、いかにも県境という感じがする。当然ゴーっという音がしてうるさいのだが、ここでよく検札が来る。

岡山県にはいると、今度は逆にどんどん山が退き、開けていくのがよく分かる。一度離れた国道2号が、また近づいてくる。実は上郡あたりで線路のほうが北側へ離れ、また戻ってきたのである。このあたり、山陽新幹線・山陽本線在来線・赤穂線・国道2号・山陽自動車道それぞれがつかず離れずを繰り返している。これらを垂直に南北に貫く鉄道がかつてあった。今は無き片上鉄道がそれで、和気駅を過ぎてすぐのところに山陽本線を越える高架が残っている。替わりに今でも一日何本かバスが通っているようなので、そのうち乗ってみたいと思う。上道から先は新幹線の高架下になる。

赤穂線経由

赤穂線は全区間単線である。山を避けているので、万が一複線化したらこっちの方が山陽本線回りより速くなるだろう。それとも駅間が短いから同じくらいだろうか?難読な駅名が多い路線である。 相生から3駅先の播州赤穂で、乗客は一気に減る。列車の本数も減り、場合によってはここで乗り換え。その次は天和。「てんほう」と間違えて読む人もいるようだが(いないって)、正しくは「てんわ」と読みます。

兵庫県側の県境は備前福河なのだが、これはおかしい。備前といえば岡山県のはずでは?と以前から気になっていたのであるが、かつて岡山県日生町に属していたこの地区、兵庫県赤穂市に越境編入されたそうだ。当時この赤穂線や国道が通ってたかどうかは知らないけど、日生の中心に行くより赤穂の中心に行くほうが交通の便が良かったということなのだろうか。

日生のあたりは海沿いになり、日生駅の目の前の港からは小豆島行のフェリーが出ている。さらに西片上のあたりでは、深く切り込んだ湾になっているが、それ以降海が見えてくることはない。東岡山で山陽本線に合流、列車はすべて岡山まで直通である。

JRルート(岡山から宇多津まで)

さて、岡山に到着すると乗り換えである。17番のりばまであるから初めての人には大変だ。四国へ行くには、快速…11番のりば、普通…12番のりば、特急…13番のりばとたいてい決まっているから話が早い。12番のりばは、11番と13番ののりばがあるホームの南端を切取って作られたのりばである。

赤穂線経由の列車はときどき9番のりばに到着するが、これがまた、8番のりばと10番のりばの北端を切取って作ったのりばで、9番のりばから12番のりばへ乗り換えとなると、初心者でなくても難儀である。

岡山からは、観音寺行き普通列車に乗ればもう乗り換えは要らないが、1日4往復しかない。運が悪いと高松行の快速マリンライナーに乗って坂出で琴平行きに乗り換え、多度津でまた観音寺行きに乗り換えることになる。運が悪いといっても、坂出まで快速を使うぶん、乗り換えさえスムーズに行けば、直通の観音寺行き普通列車より所要時間は短くて済む。この11〜13番のりばのホームまで来ると、客の会話の中に香川弁が聞ける…かも。

はっきり言って趣味が悪い「瀬戸の花嫁」の発車メロディーが鳴ると発車である。すぐ左にカーブして山陽本線を越える。岡山駅を出てすぐのあたりは工事中であるが、複線にするのかと思ったら高架にするための工事らしい。複線化はしないのだろうか?マリンライナーは1時間に2本ペースで走っていて、昼間は妹尾か早島のどちらかに交互に止まることになっている。早島町は岡山と倉敷という大都市にはさまれて与野市みたいといったらごく一部で大ウケしたことがあったが、このネタの言っていることがわかる人ってどれくらいいるんだろう。

茶屋町からは宇野線が分岐する。正式には岡山〜茶屋町間も宇野線である。宇野線ののりばは、上り下りの瀬戸大橋線ののりばに挟まれていて、どちら側からも乗り換えができるようになっている。ホームが2つあって、その間が列車1本ぶんしかないのだ。昼間は1両の電車が、左右両方の扉を開けて、瀬戸大橋線からの乗り換え客を待っているのである。夕暮れどきには、宇野まで行って、そこから高松行フェリーに乗って瀬戸内海に沈む夕陽を眺めるのもいいだろう。3社あわせて1時間に5本くらいの便が出ていて、運賃390円。瀬戸大橋ができるまではもう5割くらい本数が多かった。宇野・高松とも、複数あるフェリー乗り場のうち、駅からのりばが離れるほどフェリーの本数が多いので曲者である。自転車はプラス340円、うどんはプラス320円です(笑)。のりばがいちばん駅から遠い会社のフェリーではうどんを売ってないのでご注意を。

なぜ宇野線の話ばっかりしているかといえば、瀬戸大橋線の方は、茶屋町から先(正式名:本四備讃線)、複線になったのはいいのだが、トンネルばかりで、うるさくて退屈だからである。JRの境界の駅児島を過ぎると通称「四つ目トンネル」をくぐり、瀬戸大橋へ。JR四国の車掌の顔見世というか、ここで検札が来ることが多い。いままで、「1階」のJRは何度となく利用してきたが、「2階」の瀬戸中央自動車道は2往復しか使ったことがない。自動車道の通行台数は相変わらず低調で、どうして1階と2階を逆にしなかったんだ?と言いたいくらいである。車やバイクは持ってないがどうしても上を通りたいという人には、児島〜坂出間の路線バスがある。一般人が降りられるのかどうか知らないが、時刻表には櫃石島バス停の発車時刻が載っている。自家用車は、島民以外利用不可なので、一度行ってみたい気はする。すくなくともサービスエリアのある与島には降りられる、というかほとんどの便が与島乗り換えになっている。与島はすっかり観光地化(観光地跡?)されてしまっているが。これら橋脚の島はすべて香川県に属し、岡山との県境は、岡山側から見て最初の下津井瀬戸大橋の真ん中という事になっている。岡山県民は瀬戸大橋を岡山のものだと思っていて、香川県民は瀬戸大橋を香川のものだと思っているが、正解?はこういうことになっている。

四国に渡ると線路は二手に別れ、普通列車とほとんどの特急は右の宇多津へ、高松行快速は左へ進み坂出へ向かう。この分岐点は宇多津駅構内ということになっているので、運賃は宇多津経由で計算するし、時刻表を見ると快速は宇多津通過となっていて、なんか変な感じである。ともかく高松行快速に乗った場合は、坂出で乗り換えである。さっき来たところを引き返すような感じで宇多津へ。

フェリールート

神戸側のフェリーの港の最寄り駅は三宮にある。このルートを使うというのはそもそもコストパフォーマンス重視(+朝着ける)ということだから、少々けちくさいけど、京都から三宮に行くのに、JRは最速だけど高いからはずしていい。私鉄で、阪急か阪神で三宮へ向かう。ちなみに、JRの駅名は三ノ宮である。 京都からのスタートは京阪か阪急である。阪急は十三で乗り換えて三宮まで行けるが、河原町駅までは市バスで行かなければならない。本数は京都駅行きの半分で、1時間4本といったところ。十三で乗り換えるのも、梅田発の列車に途中駅から乗るのでたぶん立っていくことになる。まあ、おみやげのひとつでも買って行こうと思えば、阪急乗り継ぎのパターンになる。ま、別に大阪や神戸のみやげものでも別にいいんだろうけど。 京阪に乗る場合は、終点の淀屋橋まで行って、そこから北へ、梅田まで地下鉄一駅ぶん歩く。だから、雨の日には使いたくないルートである。

梅田からは阪急か阪神で三宮へ。かつては、阪神青木(おおぎ)駅近くの港からフェリーが出ていた。明石海峡大橋開通の影響を受けて、フェリーの本数は1日15往復が3分の1になり、生き残りのためには神戸の街中に近い港を使う必要があるという判断をしたのだろう。和歌山〜小松島の南海フェリーが和歌山〜徳島になったのも同じ理由だと思われる。 以前は、阪急か京阪から阪神に乗り換え、青木へ向かっていた。京都からは港が少し遠くなったけど、青木は普通しか停まらない駅だし、複数の乗り継ぎルートができたので便利になったともとれる。

三宮駅からは10分ほどの歩きである。阪急からはもう少し時間がかかるかも知れない。連絡バスもあるのだが、よほど大雨でも降ってない限り、この程度の距離でバス代を払う気にはならない。真新しい、こじんまりしたフェリーターミナルの2階で、乗船手続きをしてチケットを買う。ここのフェリーは学割が利く(学割証が必要)。貧乏人には関係ないけど、明石海峡大橋が開通してから、1等船室や特別室がなくなり、2等船室だけになった。これから3時間55分(※1)の船旅。寝転がれるし、電車に乗っているよりよほど楽である。だからこそJRルートより倍近い時間がかかってでも使う気になる。昼間に明石海峡を渡るときの景色は圧巻である。船という船に完全に包囲されている気分が味わえる。使ったことはないけど確か風呂もあったと思う。

…と書くといいことずくめのように思えるかも知れないが、高松についてからが大変だ。港から高松駅まで5キロくらいあるのだ。フェリーの本数が減ってから、バスはなくなった。1.5キロくらいのところに高松琴平電鉄沖松島駅があるが、夜行便が着く時刻には動いていない。タクシーはもとより使う気はないので、1時間、荷物の重さによってはもう少し長い間、歩くことになる(※2)。JR高松駅は現在改築中で、工事が終わると駅の近く、というかもと宇高連絡船のりばだったところにフェリー乗り場が移動することになっているのだが、それまでこのフェリーは存続しているだろうか?

※2 JR高松駅や高松琴平電鉄高松築港駅と、フェリー乗り場を結ぶ無料送迎バスが登場したそうです。深夜・早朝の便にも接続しているそうです。<1999年10月26日追記>
※1 10月よりダイヤ改正で所要時間3時間40分にスピードアップしたそうです。おそらく無料送迎バス登場と同時だと思われます。
<1999年11月28日追記>

仮駅舎の高松駅到着後、もし乗る列車まで時間があるようなら、コンビニで食糧を調達したいところである。駅にうどん屋やパン屋やロッテリアもあるが、開いてる時間帯に来たことがほとんどない。 電車に乗って座ると、やっと落ち着いてくる。夜行便に乗ったときなどそのまま眠ってしまいそうだが、1時間歩いたせいで少し神経が高ぶっているのか、逆に眠気を感じることはほとんどない。当然、実家にたどり着いたあとで眠気がどっとやって来るのだが。

快速マリンライナーは坂出までノンストップなくらいだから、高松を出るとすぐ田園風景になっていく。坂出の手前、八十場(やそば)駅は、昔はほとんど列車が止まらない駅で、私がこの駅に停まる列車に初めて乗ったときは、ホームの長さが1両分しかない(1両もない?)駅だった。それが、倍、その倍と4両分のホームができて、現在は見事にツギハギ状態である。宇多津(坂出)からは「JRルート」と合流ということになる。

JR・フェリールート合流後(宇多津から実家まで)

宇多津の次の丸亀のあたりでは、進行方向左手に丸亀城が見える。夜もライトアップされていて、これを見ると帰ってきたな〜と思う。私が通っていた中学校と高校はこの城の真下にある。私はちょうど国鉄が民営化された年から6年間、観音寺から丸亀まで電車で通っていたのである。もっとも、最初のうちは電車ではなかった。多度津で、場合によっては乗り換えがあるが、たいていとなりどうしのホームなので1分乗り換えでも問題ない。海岸寺から詫間までは、海沿いを走る。冬、海が荒れているときは窓にしぶきをかぶることもある。途中、小さい島に鳥居が立っていて、その小島へ橋が渡されているのが見える。津島神社という神社で、毎年8月4・5日には臨時駅津島ノ宮駅が開設される。実は1年に2日だけ開く臨時駅というのは全国的にみても珍しいらしいのだが、丸亀まで通っていた頃は知らなかった。本山のあたりは冬の朝は財田川から水分が蒸発してよく霧が発生するところである。私の実家は財田川の河口の近くにある。

本山を出ると財田川を渡り、大きく右へカーブする。右手に見えていた自由の女神?像が視野の左側へと流れていく。その正体は本屋である…が、店じまいしたみたい。大阪のほうから京都へ向かうとき、京都の手前の大きな右カーブで京都タワーが視野の左側へと流れていくのと、いい対照だと勝手に思っている。ついに観音寺に到着。普通列車はほとんど観音寺止まりだから、寝過ごす心配はない。最近は、同じホームに反対方向へ走る2本の電車が停まっていることがよくあり、容量が限界に近づいているみたい。もう一つのりば作ったほうがいいんじゃないかとも思う。

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