これから「チープな古民家再生」を考えている皆さんへメッセージ

@費用について
A必要なのはお金ではなく、情報力と行動力、あとは友達の数です!
B最低限必要な工具や道具のこと
Cエラソーですがアドバイスなど…
Dそれでもホントに自分でやりますか?

@費用について
で、
結局いくらかかったの?ということは皆さん気になるところでしょうが、
ホームページの影響力を考え、あえて金額については載せませんでした。
安いから、ということで、又さんをはじめここに登場する人たちに問合せがいって迷惑をかけるといけないからです。
BBSで質問されても、その場ではお答えしません。
ゴメンナサイ。
メール
をいただければ、参考になるような数字はお答えできると思いますので、個別にてお願いします。

A必要なのはお金ではなく、情報力と行動力、あとは友達の数です
大きくわけて、かかった費用は
材料代手間代設備代、この3つです。

材料は、どうしても買わなければならないものと、そうでないものがあります。
どうしても買わなければならないのは、石膏ボードやコンパネ、塗料とか、モルタルとかパテとか、あとどうしても足りない木材などは買いました。ビスとかマスキングテープなどの
消耗品は、単価は安いのですが量を使うのでけっこうかかります
それ以外は、我が家の場合はほとんど
もらい物、または激安で譲り受けました。
床材・壁材はもちろん、アルミサッシやドア、畳、断熱材、小さな物だと換気扇や蛍光灯、コンセントのパネル(こういうのも一個ずつ買うとけっこう高いですよ〜)、タイルやテレビのアンテナもそうです。浴槽や便器や洗面台、
蛇口にいたるまでもらい物です(新品で買うと一番かかるのはこういう水周りモノです、自分でやって費用を浮かした分が全部飛びますよ)。
垂木や外壁材、一部の床材と柱材は新品ですが、これも正規に買ったものではなく、建築会社で
余ってしまった材(普通の注文住宅は材料を多めに買うので必ず余るようになっているんですね〜そういうのを建築会社はストックしていることがあります)を激安で譲ってもらいました。
さて、もらい物と言っても、誰かが親切に「ハイこれどうぞ」と持ってきてくれるわけではありません。解体現場に行って
自分ではがしてくるのです。
これにはまず、
解体の情報が入ってこなければなりません。いつもアンテナを張り「○○を取り壊すらしい」という情報をキャッチしましょう。その物件が知り合いのものであれば簡単ですがそういうことはマレですよね。やっぱり解体業者さんと知り合いになっておくのが一番。
解体の前日か当日の早朝などに行って、取らせてもらいます。その前に一度現場に行っておいて、どれが欲しいか、外すにはどんな工具が必要か、何人必要か、など調べておきましょう。解体が始まったら部外者は邪魔なだけです。パッパと、迷惑にならないようにやりましょう。
いくら解体される家だといっても、許可もなく物をはずしていくのは
泥棒です。当たり前ですが許可をもらってください。
もらい物ばかりで作っていると「いいねぇ何でもタダでもらえて」と言われることがあります。
ちょっとムッとしたりします(笑)。だって大変なんですよ〜!
まず、
全身ドロドロ・真っ黒になります。天井の材をはがす、なんてのは、解体される家の何十年分ものゴミやらホコリやら虫の死骸やら…が頭に降ってくることになるのです。解体であればガンガンバリバリ壊せばいいのでしょうが、それをあとで使おうとしているわけですから、慎重にはがさなくてはならないので時間もかかるし、それをめでたく家に持って帰ってきたとしても、それをキレイに洗ったり磨いたり、という、地味な作業が待っているのです。ホント、鼻の穴の中まで真っ黒になりますよ(笑)。そういう作業を、夏は暑い中、冬は寒い中でやらなくてはなりません。だって家を作っているんだからまだエアコンもストーブもないわけですから。
そんなツライ思いをしていると、
新材を買ったほうがラクだ〜と思うこともあります。でも、古材には、新材には絶対に出せない「」があります。「味」はお金では買えません。長〜い年月を経て出てきた古材の色や形…それが欲しくて頑張るのです。

手間代は、我が家でいうと又さんに払った労賃ということになります。又さんだけでなく、この家はたくさんの皆さんの手によってできましたが、お金を出してバイトとして来ていただいた方はほとんどいません。そのかわりご飯をごちそうするとか、何かプレゼントするとか、手間で返すとか、そういうことでやってもらいました。
でもこういうのも考えもので、お金を払ってしまったほうがラクなこともありますね。そういうごちそうだったり、貸し借りだったりが、
かえって高くつく、ということもあるでしょう。私たちは、最初から高くついてもいい、と思ってそっちを選びましたが、これは微妙だと思います。仲の良い友達であっても、お金は払った方がいい、という考えもアリだと思います。
どっさりたっぷり手伝ってもらうと、お金のことを考えますが、
一日だけならやってみたい、という人は意外にいるもんです(笑)。そういう人には甘えてしまってもいいのではないでしょうか。ただし、その人が思いっきり不器用で、変なふうになっても、文句は言えませんよ(笑)

設備代。こればっかりは自分ではできませんでした。今回ジーッとやり方を見ていたから、次は自分でやってみるかも知れないけど(笑)。
でもやはり電気・水道・ガス・灯油、というものは、
プロにお願いするのが一番でしょう。せっかく作った家を、火事にしてしまっては立ち直れません。
この家は、電気・水道・ガス・灯油いずれももうダメになっていました。すべて配管・配線はやり直し工事となりましたので、けっこうかかりました。でも、どんなことでも、業者さんに相談してみる、ということが重要だと思います。お金がこのくらいしかない、いい方法はないか、という相談をすれば、例えば最初はここだけやって、残りはしばらく不便でもガマンしよう、とか、ここの部分を中古でやってみよう、とか、じゃあここまでは手間なだけで簡単なことだから自分でやってごらん、そしたら少し工賃が浮くから、とか…とにかくたくさんアドバイスをしてくれるはずです。

要は、業者さん選びです。けっこう真剣に選びましょう。私はかなり時間をかけて選びました。人に「どこかいいところ紹介してよ」と言っても、だいたいは「あそこにオレの弟がいるから」とか「あそこは同級生が働いている」とか、良いとか悪いに関係なく紹介されるのがオチです。自分で選びましょう。

B最低限必要な工具や道具のこと
最初、リフォームは100%自分でやろうと思っていました。でも
工具がないんです。いえ、一般家庭よりはDIY工具は揃っていた方かもしれません。でも犬小屋を作るのではありません。こんな工具では、不可能ではないけれど、一体いつできあがるのやら?という感じです。もちろん、全部買い揃えていたら、お金がいくらあっても足りません。プロ用の工具は、高品質なだけあって高いです。
そんなわけで、大工さん一人に入ってもらうことにしたのです。時間と能力が許す限り自分でやりたい、ということを伝えて。大工さんですから、工具は持っています。
使い方も教えてくれます。気をつけなければならない事を口うるさく言ってくれますから、怪我もしません
最初に丸ノコを使わせてもらえた時は、嬉しかった〜♪少し認めてもらえたような気がしたものです(笑)。

工具については、道具たち のページでも紹介していますが、又さんの任期が終わって、後は自分たちだけの作業になってから、どうしても必要で購入したものは、さしがねノミ丸ノコインパクトドライバーでした。他にも欲しい物はいっぱいあるけど、とりあえずこの4つがあれば大丈夫なような気がします。さしがねとノミはいいとして、丸ノコとインパクトドライバーは良いものを買ってください。仕事の効率が全然違います。最初我が家にも、電動ドライバーがありましたが、インパクトじゃないとダメです、やってらんないです。ホームセンターに安いのが売っていますが、ここは気合をいれて良いものを購入することをオススメします。安いのを買っても、結局すぐ使わなくなりますよ。
高い電動工具を買った分、他で節約できる部分はたくさんあります。ホームセンターにはいろいろなものが売っていますが、違うもので代用できるものを買ってはいけません。
例えば、パテを塗る時も、珪藻土を壁に塗るときも、パレットに使ったのは、ハンパもののスタイロフォーム(断熱材)です。あれはカッターで好きなサイズに簡単に切れるし、使い終わったらそのまま捨てられます。スタイロフォームは絶対ハンパが出るはずです、それを捨てずにとっておきましょう。
また、例えばパテを練る際に水が必要ですが、それは空いたペットボトルを、キャップを閉めた状態でキャップにビスで3ミリ位の穴を開け、プチューッと出すようにすると便利です。出てくる水の量が絶妙だし、万一倒しても、そう簡単にはこぼれません。

何かを削り落とす際に使うスクレイパー(スケイパー)もけっこう活躍する道具ですが、DIY用品の売り場で探すより、
キッチン用品の売り場で探すと、安いのが見つかります。同じ用途だと思うんですけど…。
それからそれから。
100円ショップの道具はどうなのか?ということも気になるかと思いますが、私は全部試したわけではないので、無責任にここで評価するのは避けます。でも、ハケは、ダイソーのはダメです。ビニールみたいなのでできており、すぐ切れて塗料に混ざってイライラします。同じ100円でもキャンドゥのはいいです。きちんと毛だし。

Cエラソーですがアドバイスなど…
リフォームをしている最中に感じたこと、終わってみてから初めて「こうしておけば良かった」と感じたことを、お伝えしたいと思います。
まず、尺貫法に慣れましょう!一般人は、メートル法が染み付いていて、「3尺」とか言われてもいちいち頭で計算しないとイメージできないのが普通だと思います。でも、業者さんと話していると尺貫法がバシバシ出てきます。商品も尺貫法で作られていますから、こちらが注文する時も必要です。メジャーやさしがねにも尺貫法の表示がありますし、早く慣れてしまったほうがラクです。「3間」「3坪」などという単位もそうです。
次に、配線・配管は早めに頼みましょう!例えば電気の配線は、壁の中を通すのと壁の外にむきだしなのとでは、後者の方が高くなります。見栄えを気にしなくてはならないという工賃と、壁の中なら斜めに進むことができた配線も、むきだしだと隅っこの方を直角に進まなくてはならないので、コードが余計にかかるということです。ちなみに我が家は、水道も電気も電話も配管・配線すべてむきだしです。それはそれでカッコイイのですが、業者さんは泣いてました☆どこにどれだけ照明やコンセントが欲しいのか、キッチンのシンクはどこに設置するのか、という具体的な計画を早めに立てておきましょう。
また、ペンションをやりたい、とか、飲食店をやりたい、など
許可が必要なものは、工事が始まる前に保健所にいって相談をしましょう。いろいろと設備や材に決まりがありますから、工事する前に言われればそのとおりに作ればいいけれど、終わってから直すように言われると2度手間になってしまいます。
あとアドバイスとしては、普段から
いろんな家を見ておくこと、はけっこう重要だと思います。実際の家を見てもいいし、雑誌などで見るのもいい。私は古民家本が大好きで、いつも読んでいてイメージを膨らませていましたし、このセンス好きだな〜と思うオシャレなお店などは、何件も見て廻りました。自分で作るということは、家に自由に自分のセンスを取り入れることができるということです。せっかく自分でやるのに普通の家だとつまんないじゃないですか。でも作業が進んでいる時に「ここをこうしよう」なんて余裕はなかったりします。雨風をしのぐ「住居」を作ることに精一杯になってしまって、遊びがなくなってしまうのです。でも最初からアイデアをいっぱい持っておくと、ひらめきがスパスパ出てきます。
デザインだけじゃなくて、
についても見ておいた方がいいですよ。色の組み合わせはホントむずかしい。日頃から鍛えておかないと、こんな小さい色見本で決めただけでは、実際に広い面積に塗ってみるとウワ〜ッ!てなことになりかねません。

Dそれでもホントに自分でやりますか?
このホームページは、ハウスメーカーや工務店を否定しているわけではありません。
むしろ、やっぱりちゃんとした家に、長く住みたい、と思っている方は、そういうところにおまかせした方がいいと思います。
プロがやったように完璧には、
素人の私ができるはずありませんし、古い家というのは腐っているところもあるし、水平は全て狂ってしまっているし、それを全て直そうとすれば、新しく建てる方が安いと思います。
よくテレビの欠陥住宅の番組で、ビー玉が転がると言って激怒している人がいますが、我が家は
あんなの当たり前です(笑)
他人がやると
クレームですが、自分がやると気になりません(笑)
住み始めてから、雨漏りがすれば直せばいいし、すきま風があれば埋めればいい。やっぱり使いづらければ間取りを変えてしまってもいい。
自分でやったからこそ、しくみがどうなっているかわかるので、修復や変更も簡単なのです。
私は、今まで「家は、建てるにしても直すにしても高すぎ!
ぼったくりだ!」と思っていましたが、実際自分でやってみてその手間や技術を考えたら、むしろそのくらいもらわんと合わないよな〜と思うようになりました。
この家に、一生住めるわけではありません。最初から、「
15年もてばいい、そのようにリフォームしたい」と又さんに伝えました。一生住めるように、ということであればもっと予算も手間もかかったでしょう。
私のことです。きっと15年後には、また違う家に住みたいと思っているはずだから…。


質問などございましたら気軽にメールください。私でもわかることがあれば、お力になりたいと思っています。
この家をとても気に入っていますし、自慢です。「自分の住む家を自分で作る(直す)」というのはものすごく楽しい作業です。すべてを他人に任せてしまうのはもったいない!ちょっとだけでもいいから、自分でやってみることをオススメします。きっと、家への愛着の度合いが変わってくるはずですよ!