みそを作る

 知らないと言うことは恐ろしいことで、友人(写真)が「みそを作りたい」の一言に乗ってしまい、二人で大豆を90kg注文してしまいました。その後、同量の「糀」が必要なことがが判明。なんと、360kgのみそが出来上がることに愕然としました。また糀の値段は 1kg=1,000円、材料費だけで14万円??????。親切な人が現れました。保健所の許可を得た作業場の使用と、みそ作りを指導していただけることになりました。 大豆90kgはさすがに多いので、60kgの大豆を使うことにしました。72kgの糀を作ることから始めます。
1月27日 午後3時集合。 4kg単位で洗米しネットに入れる。糀菌1袋(20g)に対応する米の量を4kgにしたため、小分けして置きます。
1月28日 午前8時集合。 すでに講師の山本さんは、脱水機で水切りをし、蒸す作業を始めていました。糀を育てる米袋の内側を、蒸しタオルで拭き、それを乗せる板にタオルを敷きました。次に糀菌と増量剤を混ぜる作業、結果的には1袋3倍の約60gなりました。増量剤には「キッチンペーパー」を底にひき、蒸し布で「上新粉」を包み、40分蒸したモノを使います。72kgの米を蒸し、菌を混ぜ込む作業は、かなりのものでした。加温器は最初の袋が入るときから35℃に設定し、稼動させておきます。
1月29日 午前8時集合。 今日も講師の山本さんは、すでに大豆に火を入れて居てくれました。申し訳ありません。
 糀の切換え。 昨日は厚く包み、熱を加えました。塊をほぐし、受け板いっぱいの大きさに広げます。再び加温器に、昨日と違う位置に戻します。袋の内部は43℃ぐらいになっていました。 内容量4.4kg


  大豆は40分ほど熱を加えるとかなりの「アク」が出ます。これを丁寧に取り除きます。親指と小指ではさみ、潰れるように成ったら出来上がりです。
 餅つき機で大豆を潰し、7.3kgに小分けし、1.3kgの塩を混ぜ込みます。塩は「赤穂の天塩」を使いました。
1月30日 午前8時集合。 さあ今日は最終日です。講師の山本さんは加温器の電源を切り、糀菌の進行を止めていてくれました。お世辞ではなく「最高の糀が出来た」と、ほめていただきました。本当は山本さんが、こまめに温度調整してくれたおかげです。
 4.4kgの糀と7.3kgの大豆を丁寧に混ぜ合わせ、タルに詰め込みます。表面を平らにし、熱湯で濯いだタオルで、タルのふちに着いたモノを拭き取ります。ふり塩をした後、ラップを圧着します。
 タルの開口面積よりも大きなビニール袋に、1kgの塩を入れ、押し広げてその上に乗せます。中蓋を敷き、詰めた重量の、1割の重石を載せます。

 講師の山本さん、本当にありがとうございました。私たちの作業を優先させ、自分のみそ作りを中断させてしまいました。申し訳ありませんでした。
 教訓 「決して手作りみそを、高額と言っ
      てはいけない」

今回の混合比

混ぜる大豆の量 7.3kg   5
米袋中の糀の量 4.4kg   3
混ぜる塩の量    1.3kg   1
ふり塩    300g

出来上がった「みそ」 240kg


追記 2006/08/02
 梅雨が開けたら、「天地返し」。今年の梅雨は長く、やっと作業が出来ました。表面に貼り付けたラップの隙間あたりに、カビが少し入ってしまいました。
 画面の白い部分は、表面に施した塩です。 今度はポリ袋を内側に使い、詰め替えました。



             味噌造り 2010
 味噌造りを始めて4年目、作業方法がすっかり変わりました。友人は先ず、一坪の大型冷蔵庫を利用し「糀室」を作りました。これは温度と湿度を、完璧に管理できます。次に大きな「圧量ナベ」を購入、今年は「味噌くり機」を手に入れました。小規模な味噌工場の出来上がりです。販売目的ではなく、完璧を追及し、こんなことになってしまいました。出資もせず、これらを使わせていただくだけの私は、ただただ頭をさげるだけです。

 2月19日 午後から作業開始。今年は40kgの味噌を作ります。すでに炊いてあった大豆は12kg。圧力鍋の威力はすばらしい。20分加熱し、20分待つと出来上がりです。
 今年の糀は、どこに出しても恥ずかしくない、最高の出来です。大豆、糀、塩の比率は、5:3:1の割合で行ないました。塩はモンゴル産の岩塩を使いました。
 大豆を40℃以下に冷まし、塩を振った糀と軽く混ぜ合わせます。この時大豆はつぶさず、丸のまま「味噌くり機」にかけます。つぶしてしまうと、上手く流れません。
 細かくつぶされ、練りだされたモノを団子にします。空気を抜くため、これらをタルに叩き込みます。表面を平らにし、300gの振り塩をして出来上がりです。