誰もが手にしたるもの〜エンドロール’04〜

作:樋口美友喜 演出:池田祐佳理



〜これはドキドキをつかむ物語〜

 放課後はただ通りすぎる人ごみを眺めることだけが日課の女子高生<菫(すみれ)>。ある日、見ず知らずの男<銅(あかがね)>に声をかけられ銅のマンションでTVゲームのモニターをすることになる。女子高生と見ず知らずの男、マンションの一室で行われる行為は客観的に見ればとても危うい。しかし、菫は何の不安も持たずにTVゲームを開始する・・・
テレビのモニターに映し出されたのは3つのキャラクター

⇒キャラクターその1 茜(あかね)

激しい鼓動に襲われると心臓が動きを止めてしまうという病気を持っているので、無感動に、無表情に死んだように生きている。

⇒キャラクターその2 萌(もえ)

声という言葉を信じない。文字だけを愛する女の子。文字に興奮し、文字に欲情する。

⇒キャラクターその3 碧(あおい)

日常さえもゲームにしてしまう。茜の鼓動を使ってゲームをして楽しみ、茜の鼓動が止まってしまっても悲しい、いとしいという感情がわからない男の子。

 ゲーム内容は、茜にひとつづつ“鼓動”を教えていく。その刺激に絶えられずに死んでしまえばゲームオーバーというもの。しかし、何度やっても茜は死んでしまう・・・

 このゲームをクリアするには銅があることを思い出さなければならないのだが・・・


〜鼓動はどんどんはやくなる。つかんでもつかんでも零れ落ちる〜

 




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